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| 国立大劇場 11:30開演 三階上手よりの席 |
*通し狂言 遠山桜天保日記(とおやまざくらてんぽうにっき) 六幕九場 |
通し狂言 遠山桜天保日記 遠山金四郎・生田角太夫:菊五郎 政五郎養女おわか・角太夫女房おもと:時蔵 佐島天学:松緑 尾花屋小三郎・祐天小僧小吉:菊之助 八州廻り咲島千介:亀三郎 政五郎子分銚子の浪六:亀寿 須之崎の政五郎:左團次 待乳山のおえん:梅枝 尾花屋手代辰吉:萬太郎 政五郎子分小金の馬吉:松也 尾花屋番頭清六:亀蔵 座元河原崎権之助・与力大里忠平:権十郎 鳴物師望月太文治・行形亭女将お滋:萬次郎 笛方六郷新三郎・不動明王:團蔵 遠山家用人蓑浦甚兵衛:田之助 序幕 河原崎座楽屋の場 舞台は河原崎座の楽屋 笛方の六郷新三郎と鳴物師望月太文治が、太文治の打つ太鼓の間が合わないことから喧嘩騒ぎになります。 しかし、唄方の芳村金四郎(遠山金四郎)が仲裁に入り事なきを得ました。 座元の河原崎権之助が金四郎に礼を言いに来たところへ 遠山家の用人、蓑浦甚兵衛が 明朝の登城を命じる幕府からの奉書を持参してやって来ます。 金四郎は老中の推挙により、町奉行に着任することになったのでした。 二幕目 隅田川三囲堤の場 舞台は満開に桜の咲く三囲堤 尾花屋下女・おいせを追って、番頭・清六がやって来ます。 割りない仲の二人ですが 清六が、清元延わかの許へ通うので おいせは怒って、店を出てきたのです。 おいせは、腹いせに清六の荷物までまとめて持ち出したのですが 追いついた清六に言いくるめられ 機嫌を直して、二人でこの場を去ります。 しばらくすると 得意先回りのために、尾花屋若旦那・小三郎が手代・辰吉を供にやって来ます。 しかし、小三郎は何か思うところありげで 二手に分かれて回ることにします。 辰吉がこの場を去ると 清元延わか、侠客の政五郎養女・おわかがやって来ます。 小三郎とおわかは想い合う仲ですが 小三郎の親の頼みで、政五郎から別れ話を持ち出されていて どうにもならず、心中することにします。 小三郎とおわかが川に身を投げてしまったところへ お店者の姿をした坊主上がりの悪党、佐島天学が通りかかり 折から、得意先を回って戻って来た辰吉を襲い、売掛金を奪います。 しかし、逃げ去ろうとする天学を 短筒強盗の生田角太夫が呼びとめ、天学を襲うと 気を失った天学に短筒を握らせ金を奪ってこの場を去ります。 短筒強盗を追う八州廻り咲島千介が、生田角太夫の撃った短筒の音を聞きつけてやって来ると 天学が短筒を握って気を失っているので 短筒強盗として天学に縄をかけます。 三幕目 成田山内護摩木山の場 祐天上人が勘当を赦してもらうため、断食修行で経文を覚えようとしていますが 満願になっても覚えられません。 するとここへ不動明王が現れ、利剣を呑んで悪い血を吐き出せば願いが叶うと告げます。 そこで、祐天上人は不動明王の剣を呑むのですが・・・・。 舞台は成田山の護摩木山 祐天上人の夢を見ていた小三郎は、夜回りの山番・勝五郎に起こされて目を覚まします。 三囲堤で心中した小三郎は、生き残り 今では祐天小僧小吉というならず者になっています。 するとここへ 生田角太夫と佐島天学も来合わせ 小吉は二人と兄弟分になりたいと言います。 そこで始めた互いの身の上話から 天学は、角太夫が自分に短筒強盗の罪をきせた張本人と気付き驚きます。 何か仔細ありげな顔つきになる天学でしたが、腹の内を見せることなく 三人は兄弟分になります。 角太夫は天学と小吉が仲間になったので かねてから計画していた御用金強奪の話を始めます。 するとここへ 侠客の須之崎の政五郎、心中で死にきれず旅をしているおわかが それぞれ迷い込み 闇の中での探り合いになります。 小吉は政五郎の煙草入れを拾い 天学はおわかを捕らえて連れ去り 三人は散り散りに逃げて行きます。 四幕目 第一場 花川戸須之崎政五郎内の場 舞台は花川戸の政五郎別宅 子分の銚子の浪六と小金の馬吉が、荷物を片付けながら 挨拶に来た、おわかの妹分・待乳山のおえんと話しているところに 小吉が政五郎を訪ねてきます。 小吉は先ごろ成田山の護摩木山で拾った政五郎の煙草入れを見せて これを買い取るように脅します。 しかし、政五郎のところへ来ていた山番の勝五郎が奥から顔を出し 小吉が無断で山に入ったことを問いただすので 小吉は返す言葉がなくなってしまいます。 これを見ていた政五郎は、小吉に金を渡すと 改心して親を安心させるように意見するのでした。 小吉は、政五郎にいづれ改心して親を安心させると約束してこの場を去ります。 子分たちと勝五郎が出かけ、おえんも帰宅して 政五郎が一人残るところへ、按摩・電庵が通りかかったので 政五郎は電庵を呼び治療してもらうことにします。 するとここへ、おわかの実母・おもとが仕立物を届けにやって来ます。 おもとは、政五郎に養女に出したおわかが心中した後は生活が苦しくなり 仕立物などをしていました。 政五郎が声をかけるので 木戸口に立っていたおもとは中に入ってきますが 電庵はおもとを見ると 慌てたようすで、顔を隠すように背けます。 政五郎はおもとから、これまでの暮らし向きを聞いて不憫に思い 政五郎の家の留守番として働くように言います。 養女に出した娘のおわかが心中してしまい、申しわけなく思っているおもとでしたが 政五郎の親切をありがたく思い留守番仕事をさせてもらうことにします。 支度を整えるため帰宅するおもとは、座敷の奥で背を向ける電庵に気付き なにやら思案顔でこの場を去ります。 この後、電庵は治療をしながら政五郎に 客にしたいので、このあたりで商いの上手くいっている店を教えて欲しいと頼み 尾花屋の名を聞きだします。 四幕目 第二場 山の宿尾花屋の場 舞台は夜の尾花屋の店先 御用金強奪のための資金を稼ぐために 按摩・電庵になりすました角太夫と浪人に姿を変えた天学がやって来て尾花屋に忍び込みます。 この様子を屋根の上から小吉が、電庵の後を付けて来たおもとが物陰から見ています。 舞台は尾花屋の裏手、土蔵の前 おわかが花魁・若紫になっていることを知った番頭の清六は店の金を盗んで吉原へ出かけようとしています。 そこに先刻の角太夫と天学が現れ 清六を脅すと、鍵を奪い当身をくらわせます。 ここで小吉が二人に声をかけ 護摩木山以来、ようやく三人が顔を合わせることになりました。 小吉は自らが尾花屋の息子であることを話し 角太夫を案内して蔵に入り、金を盗み出します。 清六を縛り上げ、三人は金を懐にこの場を去ります。 舞台は再び尾花屋の店先 金を手に入れた三人が中から出てくると 先刻から様子を窺っていたおもとが角太夫に縋りつくので 角太夫は、天学と小吉を先に行かせます。 実は、角太夫はおもとの夫で 身を持ち崩し浪人してしまったので 娘・おわかを政五郎の養女に出すことになったのでした。 盗みを働く角太夫に おもとは改心すよう言いますが 角太夫はおもとの言うことを聞き入れず、仕込み杖でおもとを刺し殺してしまうのでした。 四幕目 第三場 大川橋六地蔵河岸の場 舞台は大川橋の袂 捕らえられた清六は無実を訴えますが、引き立てられて行きます。 清六が連れて行かれ、野次馬もいなくなったところへ 角太夫の家に向かう、天学と小吉がやって来ます。 小吉が、先刻分かれた角太夫を気にかけていると 天学は、角太夫を裏切り二人で手を組まないかと小吉に持ちかけます。 天学は角太夫が短筒強盗の濡衣を着せたことを恨んでいて 角太夫を殺害して御用金を横取りしようと考えています。 しかし、小吉が兄弟分を裏切る事はできないと断るので 天学は口封じのため小吉を殺そうとします。 二人は争い、天学が小吉に止めを刺そうとしますが これを、殿様金次と名乗る男が止めます。 金次は桜吹雪の刺青を見せ、天学と争い 天学はこの場から逃げて行きます。 五幕目 第一場 新潟行形亭広間の場 舞台は新潟の浜茶屋・行形亭(いきなりや)の広間 佐渡金山の御用金強奪に成功した角太夫と天学が 江戸から来た奥州屋善兵衛と番頭・八右衛門に姿を変え 宴会をしています。 二人が芸妓や舞妓たちと踊るところへ捕手が来て囲まれてしまいますが 二人ともこの場から逃げ出します。 五幕目 第二場 新潟行形亭庭先の場 捕手に追われ、磯近くまで逃げてきた角太夫でしたが 天学に殺されてしまいます。 角太夫から御用金の隠し場所の絵図面を奪った天学は 濡衣を着せた恨みを晴らし、大金を手にします。 しかしここへ、八州廻り咲島千介が駆けつけ 天学は捕らえられてしまいます。 大詰 北町奉行所白洲の場 舞台は北町奉行所の白洲 与力・大里忠平が、八州廻り咲島千介の立ち合いのもと 天学を取り調べています。 天学は、角太夫が短筒強盗だと知れたことから 咲島千介に、自分は無実であったと もんくを言い立てます。 さらに、強奪した御用金の隠し場所を描いた絵図面について大里忠平が尋ねると 角太夫から祐天小僧小吉に渡すよう頼まれて預かったと言います。 ここで証人として小吉こと小三郎が呼び出され 天学は角太夫を殺して御用金を奪うつもりだった事、手を組もうとしない自分も殺そうとした事を話します。 しかし、天学は 小三郎の言う事を否定して罪を認めません。 天学が罪を認めないので 次の証人として花魁若紫ことおわかが、呼び出されます。 おわかは、護摩木山で天学にかどわかされ吉原に売られたと話します。 しかし、天学は おわかも納得していたと言います。 折りしもここへ 北町奉行・遠山左衛門尉景元が現れます。 遠山は小三郎に、確かな証拠がなければ 天学の罪を言い立てることはできないと言います。 そこでもう一度、よく考えてみた小三郎は 殿様金次と名乗る者に助けられたことを思い出し 金次を捜して欲しいと頼みます。 天学も同様に 金次と名乗る者が居るのであれば、連れて来いとうそぶきます。 これを聞いた遠山は、自らの桜吹雪の刺青を見せ 自分こそ殿様金次であると名乗ります。 遠山は天学の悪事をすっかり調べていたのでした。 天学は引き立てられてこの場を去り 遠山は小三郎とおわかに、所帯を持って地道に暮らすよう言うのでした。 |
2008年ラストの観劇に国立大劇場で上演されております「遠山桜天保日記」を見てまいりました。 師走の狂言にピッタリの肩の凝らない楽しい舞台で 幕切れの口上も「良いお年をお迎えください」で幕になりました。 今回、国立をラストの観劇にいたしまして良かったです。(^。^) しどころ、見どころ っと、申しますより サクット、軽く楽しく見てまいりました。 「遠山桜天保日記」は1893年(M26)初演の舞台ですが しばらく上演されていなかったものを復活狂言として上演したのが今回の舞台です。 筋書きを読みますと 原作ではいろいろと辻褄の合わないところなどがあるようで それを整理して悪党3人の個性をはっきり見せ また今現在、定着している‘遠山桜‘を見せるような演出に変えたのだそうです。 特に、天学の悪を強調したという事ですが これは舞台を見ておりましても良く分かりました。 今回の舞台で一番印象に残ったのが 松緑丈・天学です。(^^ゞ ところで・・・国立では権一丈がお体の具合がよろしくないようで休演という事でした。 歌舞伎座の歌江丈、鐵之助丈、 国立の権一丈 皆様どなたも舞台にいらっしゃると それだけで舞台に篤みの出る役者さんですので お大事になさって、早く元気になっていただきたいものです。 序幕「河原崎座楽屋の場」は まだ、奉行になっていない遠山金四郎を見せる場面です。 劇団のアンサンブルの良さが生きたところで かつ、菊五郎丈・遠山金四郎が粋で大きくカッコイイです。(^^ゞ 二幕目「隅田川三囲堤の場」が、この舞台のお話の発端になります。 水音の大太鼓で幕開き 舞台は三囲堤 亀蔵丈・清六と橘太郎丈・おいせの件の後 菊之助丈・小三郎と萬太郎丈・手代辰吉が花道からの出になります。 菊之助丈・小三郎が大店の若旦那らしくてとても良いです。 チョッと頼りなさげで、艶っぽく それでいて大店の若旦那らしい器量がありす。 見ておりまして・・・菊之助丈で与三郎を見たいと思ってしまいました。 それと、この場は萬太郎丈が頑張っていると思いました。 まだまだ台詞だけでイッパイな感じですが 丁寧にしっかりとお勤めだと思います。 一度、辰吉がこの場を去ると 時蔵丈・延わか(おわか)の出になります。 粋で優しい雰囲気が良いです。 また、菊之助丈・小三郎に対して姉のようにならないところが さらに、良いと思いました。 二人が身投してしまったところへ 次の展開で、松緑丈・佐島天学と菊五郎丈二役目の生田角太夫の出になります。 天学の悪さ加減と(笑)、悪いが大きさを感じさせる角太夫のキャラクターが しっかり見えるところです。 この場での経緯が 後に天学の悪さ加減をより増大させる事になります。 思えば・・・角太夫がここで天学に濡衣を着せたから 後で意趣返しされるのですよね。 ここではまだ 天学は悪党ですが、コロッと騙されるチョロイ奴でもあるのだと思いました。 菊五郎丈・角太夫は大きさがあります。 他、亀三郎丈・八州廻り咲島千介が、‘いかにも堅物なお役人風‘(笑)ですが 真面目感や若さゆえの一途さがあり それなりに好感の持てるキャラクターになっていて良いと思いました。 三幕目は「成田山内護摩木山の場」で、悪党3人が出会います。 山おろしの大太鼓で幕開き 舞台も場内も真っ暗で上手床に大薩摩2挺2枚 ここから下手に菊之助丈・祐天上人がライトで浮かび上がります。 お話的に突然ですので、どうなっているのかと思ったのですが(笑) 実は、この件は 心中をして生き延び落ちぶれて悪党になっている小三郎の夢だったことが後に分かります。 で、ここは何と申しましても 團蔵丈・不動明王です。 中央の大セリで上がってくるのですが 迫力がございまして 特別に‘何が‘っと、いうことではございませんが 雰囲気が大きく、台詞に恐れを感じるような尊さがあり ‘それらしく‘見えるのが良いと思いました。 この場面で これまでの流れにアクセントが付くと申しましょうか 気が変ります。 浅葱幕で場面転換になり 舞台は夜の護摩木山になります。 ここで、小三郎が二幕目で心中して生き残り 悪党の祐天小僧小吉になっている事が分かり さらに、角太夫と天学も来合わせ・・・都合の良いところが、いかにも歌舞伎です(笑)・・・3人で佐渡金山を襲う事になります。 また、この場に 左團次丈・おわかの養父政五郎と 小三郎と心中して、こちらも助かった時蔵丈・おわかも加わり だんまりとなります。 菊之助丈・小吉は左團次丈・政五郎の煙草入れを拾い 松緑丈・天学は時蔵丈・おわかを連れてこの場を去ります。 ここは、お話の展開を見るような場面ですが それぞれのキャラクターがしっかり描かれていること 役者さんが存在だけでそれなりに舞台を見せられること 世話でお話しを展開していくことに長けた役者さんが揃っていることなどから 舞台の流れがダレルことなく進むと思いました。 また、歌舞伎ゆえの都合の良さで、とてもテンポ良く進み これまでのお話と、これからのお話しを上手く繋いでいるところだと思います。 他 菊十郎丈が、何気に暖かみがあって頼れる感があって良いと思いました。 四幕目・第一場は「政五郎内の場」になります。 梅枝丈・おえんが可愛く 亀寿丈・浪六と松也丈・馬吉が若さイッパイでカッコイイです。(笑) 左團次丈・政五郎が 懐の大きさがあり、世話物のリアルな雰囲気があり、気骨を感じ とても良いと思います。 で、この左團次丈・政五郎を強請りに菊之助丈・小吉が護摩木山で拾った煙草入れを持ってやって来ます。 これがまた、なかなか良いのです。 今は強請りなどもする身に落ちぶれていますが、以前は大店の若旦那であった品の良さや芯の強さ また、艶があり 落ちぶれていても擦れていない雰囲気が良いです。 木戸口に立つ姿のすっきりした感じ、座敷に上がってからの肝の据わった感じ う〜ん、やっぱり与三郎が見てみたいです。(^^ゞ 小吉がこの場を去り、政五郎が舞台に一人残ったところで菊五郎丈・按摩電庵が花道からの出になります。 タイ式治療って・・・。(^_^;) で、おもむろに広げる 鯛の模様の緋毛氈・・・。(^_^;) え〜、師走の忙しい時期 オモイッキリ笑わせていただきました。 この後、時蔵丈・おもとの出になります。 おもとはおわかの実母で角太夫の女房です。 時蔵丈はこの舞台で母娘をお勤めですが 演じ分けがみごとで、それぞれの違いをしっかりと出していると思います。 特に私は、おもとが良かったと思いました。 ひたむきで健気な雰囲気、情があり温かさがございます。 チョッと年配な風情ですが、けして地味ではなく やつれ加減と舞台を見た時の雰囲気とバランスが良いと思いました。 四幕目・第二場「尾花屋の場」は第一場から大太鼓で繋いで 幕開き舞台は新内の合方(‘新内前弾き‘か‘新内流し‘か確認できませんでした。)で尾花屋の店先 イキナリのピンクパンサー(^_^;)・・・楽日に観劇なさる方、お楽しみです!(笑) 居所変りで裏手の土蔵前 亀蔵丈・清六、せっかくすっきりとしたお店の主風に装ったのに残念でした。(笑) 3人がかりで盗み出した金が百両・・・多いのか少ないのか?ですが とりあえず、この金を路銀に新潟に行くことになるわけです。 再び居所変わりで店先へ ここで時蔵丈・おもとと菊五郎丈・角太夫の立ち回りになります。 決まり決まりがきっちりして大きく これまで筋を追うような展開で進んできたところに、しっかりケジメを付けるようでした。 四幕目・第三場「六地蔵河岸の場」は 大太鼓で繋いで、そのまま大太鼓の水音で幕開き 舞台は大川橋の袂 幕開きすぐ、橋の袂で話していた5人(だったと思います。)の中にお一人 とても背の高い方がいらっしゃったような・・・。 頭一つ違っていたように見えたのですが・・・勘違いかな〜。 で、情けない姿になってしまった亀蔵丈・清六ですが、「こ〜して、こ〜すりゃ こ〜なることと・・・」って 毎回、同じ都々逸?を唄っていらっしゃるのでしょうかね?(笑) この後、松緑丈・天学と菊之助丈・小吉のやり取りになります。 時代劇によくありげな展開ですが やっぱり、天学は角太夫に濡衣を着せられた事を恨んでいるのだとはっきり分かります。 ここ、三幕目で悪党3人が出会った時に ほんのチョッとですが、角太夫の素性を知った天学が‘そうか、こいつが!‘っと、いうような表情になるのですが これが効いてくるところです。 こういうところ 何気に軽めの舞台ですが、しっかり考えられていて それをチャンと見せていることが分かります。 自分が手代辰吉を殺めた事は棚に上げて角太夫を恨む、ケッコウ身勝手な天学で しがらみも無く、一身に‘悪‘を引き受け それがハマっていて(^_^;)、なかなか良いのです。 菊之助丈・小吉は、ラストに改心するキャラクターで こちらも時代劇によくある感じです。(笑) さらに、この場で菊五郎丈・金次が登場 桜吹雪の件になります。 お〜!懐かしい時代劇!・・・ちなみに、ワタクシの中では金さんは梅之助丈だったりいたします。 歳がばれる〜。(^^ゞ 五幕目・第一場「新潟行形亭広間の場」 新潟おけさの下座で幕開き、舞台は行形亭広間(いきなりやひろま)です。 一見、仲之町風ですが(笑) 舞台は新潟でして、珍しい展開かと思います。 はっきり聞き取れなかったのですが(^_^;) 何気に萬次郎丈・女将お滋 他、芸妓などの台詞に訛りがあったようです。 お話の流れは 既に、角太夫と天学で金山から御用金を盗み出していて この場は成功を祝っての宴会ということになっています。 これも、ケッコウおかしいですけれどね・・・普通、サッサと逃げません?(笑) 逃げなかったので やっぱり、追手に取り囲まれてしまうわけです。(^_^;) 五幕目・第二場(筋書きには‘庭先‘となっておりますが、実際の舞台は‘新潟の浜辺‘になっておりました。)では立ち回りになります。 なかなか緊張感のある展開で、おもしろいと思いました。 舞台は浜辺、逃げる角太夫がおります。 で、ここへ‘相川音頭(佐渡市の民謡。平家物語に取材した口説形式の歌詞による盆踊り歌)‘の踊り手が 花道から出ます。 黒っぽい地色に白系の模様の浴衣で(すみません、はっきり覚えておりません)おけさ笠で顔を隠し無言で踊りながら出てきます。 浜辺に、イキナリ相川音頭の行列(なぜに?) それも無言で顔を隠して踊っているわけで、かなり不気味 ‘きっと何かあるに違いない‘っと、思いつつ見てしまいます。 で、踊り手が一気に捕手に変わり立ち回りになります。 ジワッと心理的におもしろい展開です。 前半は菊五郎丈・角太夫の立ち回り 後半が松緑丈・天学の立ち回りになります。 後半、大太鼓に合わせての天学の悪事に、とても迫力がございます。 大きくて、後も先も無い悪い奴です。 大太鼓の効果もございますが 松緑丈、とても大きくて良いです。 幕切れ前 捕手に囲まれたところ グ〜っと正面を向いた松緑丈・天学 すごく迫力がございました。 国崩し、見たいですね。(^^ゞ この場は演出がとても考えられているところだと思いました。 はじめの相川音頭の踊り手が花道から出てくるところ ‘何で浜辺で、イキナリ踊りなんだろ〜?‘ っと、思うのですが それがシチュエーションとしてとても不気味に感じられ、緊張感が漂います。 ここから立ち回りになり 大太鼓の響く中、天学と角太夫の殺しの場から、一身に‘悪‘を引き受ける天学が捕手に捕まるところまで 大太鼓がとても効果的でグングン舞台に引き込まれます。 見ていてとてもおもしろい(笑えるという事だけでなく・・・)舞台です。 大詰「白洲の場」 時の太鼓で幕開き 舞台は北町奉行所の白洲 紗綾形模様が嬉しいです。(笑) ここは 菊五郎丈・遠山左衛門尉景元、大きくてカッコイイです。 片肌脱ぎの桜吹雪、色合いがとても綺麗でした。(笑) で、桜がハラハラと散る中(笑) 中央に出て、片足を階に掛け決まると スッキリするのですね。(^^ゞ 菊之助丈・小三郎は改心して、これから真面目になる人 時蔵丈・おわかもようやく願いが叶いそう 権十郎丈・与力大里忠平と亀三郎丈・咲島千介、天学の悪たれを聞かされてご苦労様です。(笑) ですが、ワタクシのこの場での一番は 松緑丈・天学です。(^^ゞ 良いですね〜 悪くって。 超悪くて、憎たらしい。(笑) それで、ケッコウ粘着な感じで 幕切れ近く、下手に入る時など 岩藤のように、ドロドロドロの太鼓が入りそうな気配です。 チョッと狂気じみた怖さがございまして そこがとても印象に残りました。 「これにて一件落着」から、口上で「良いお年をお迎えください」で幕になりました。 全体には その場その場で楽しみつつ、お話の展開を追っていくような感じの舞台で しどころ、見どころと申しますより 全体を楽しく見る感じです。 ですが、何気に見てしまう舞台も 細かい部分がしっかり考えられていて それぞれのキャラクターの違いもクッキリ見え また、役者さんに存在感があり こういう事が基盤にあるので 楽しく見ていても、納得して見ることができるのだと思います。 師走の忙しい時ですが 適度に笑いつつ(^^ゞ、楽しく観劇でき 終演も3時頃でしたので帰宅もゆっくりで 今年ラストの観劇、観劇納めに国立を選んで良かったです。(^。^) |