2008年07月07日・27日       もくじへ戻る トップページへ戻る 
    歌舞伎座 昼の部   三階B中央の席・三階B下手よりの席

  *義経千本桜  三幕
    鳥居前
    吉野山 竹本連中
    川連法眼館


鳥居前
 佐藤忠信 実は 源九郎狐:海老蔵
 源義経:段治郎
 静御前:春猿
 早見藤太:市蔵
 武蔵坊弁慶:権十郎


  あらすじはこちらでどうぞ





吉野山
 佐藤忠信 実は 源九郎狐:海老蔵
 静御前:玉三郎

舞台は桜も満開の吉野山 ここに、西国へ向かった義経の後を追って静御前がやって来ます。
ふと気付けば、供の佐藤忠信の姿が見えません。
そこで静御前は鼓を打ち始めます。
静御前が初音の鼓を打つと、どこからともなく忠信が現れます。
鼓の音とともに現れた忠信は 義経より賜った鎧を、義経に見立てると その前で戦物語を語るのでした。
静御前と忠信は戦物語に以前を偲びますが 義経のもとへ向かうべく支度をはじめます。
静御前の旅支度を手伝う忠信は 白狐・源九郎狐の正体を現しますが 静御前にはその姿は見えません。
再び忠信の姿に戻った源九郎狐は静御前に従い義経のもとへ向かいます。






川連法眼館
 佐藤忠信・源九郎狐:海老蔵
 源義経:門之助
 川連法眼:寿猿
 飛鳥:吉弥
 駿河次郎:薪車
 亀井六郎:猿弥
 静御前:玉三郎


  あらすじはこちらでどうぞ




「義経千本桜」は1747年初演の三好松洛、並木千柳、(二)竹田出雲らの合作による全五段の人形浄瑠璃で 歌舞伎三大名作の一つです。
全体には源義経の都落ちから吉野山までのお話ですが 平家の武将で知盛、維盛、教経にまつわるお話と そこにプラスアルファーなキャラクターが絡んでいきます。
今回上演されます三幕「鳥居前」「吉野山」「川連法眼館」は 結末は「奥庭」で教経にいきつくお話なのですが 大筋は源九郎狐のお話として展開していきます。
知盛にまつわるお話として展開する「渡海屋」「大物浦」 維盛にまつわるお話として展開する「木の実」「小金吾討死」「すし屋」 この2つに比べますと源九郎狐のお話として展開していく「鳥居前」「吉野山」「川連法眼館」は 最後が「奥庭」で教経にいきつくお話であっても、狐をとおして感じられる情愛に暖かさを見いだす事のできる舞台です。
全体の流れがこちらの感想欄に書いてございますので、よろしければご覧くださいませ。





○07月07日の感想など

☆「鳥居前」は二段目の一幕で このお話の前に歌舞伎の舞台では「堀川館の場」がございます。
義経の館に鎌倉方の土佐坊と海野太郎が攻め入り弁慶が海野を討ってしまったことから 義経は都落ちを決めます。
ここまでが「堀川館の場」で 義経一行が伏見稲荷までやって来たところから「鳥居前」が始まります。

大太鼓の下座で幕開き 簾内で竹本・幹太夫のオキから浅葱幕を振落として伏見稲荷の鳥居前になります。
舞台正面に段治郎丈・義経一行が板付の出になります。
段治郎丈・義経は、年齢的なところからくるパッと見の貫禄はイマイチですが 義太夫狂言の台詞としての間合いがたっぷりとしてとても良くて 十分に大きさが出ていると思いました。
重圧さを感じますが 老けた感触は無いので 若いけれど品のある御大将ぶりだと思います。
あまり古典の舞台で(特に、時代物で)段治郎丈を拝見することが無いのですが もっと、いろいろなお役で拝見してみたいと思いました。(ぱっと思いついたところ・・・もう少し年齢が増してから、久我之助なんてどうでしょ?)
ワタクシ、歌舞伎座メインで観劇しておりますので それほど回数多く段治郎丈の舞台を拝見しているわけではございませんが 見るたびに良くなっていると感じます。

春猿丈・静御前は花道からの出になります。
毎度の事ですが3階B席ですので舞台に上がってからしかハッキリ見えないのですが(^_^;) やはり、台詞が良く しっかりと義太夫狂言の雰囲気がございます。
さらに、何気ない所作や待ちの時の姿がとても美しくて目を引きます。
気持ちが入っていて存在感があり 楚々とした美しさのある静御前です。
で、やはり春猿丈も拝見するたびに良くなっていると感じます。

権十郎丈・弁慶は ここまでのどちらかと申しますとお若い雰囲気の舞台に練れた感じの安心感をもたらすと申しましょうか(^^ゞ ホッとして見ていられる弁慶です。(笑)
この場の弁慶は 荒事のつくりですが、義経に叱られて泣いてしまうようなオチャメな弁慶で 武ばった硬質感だけの弁慶ではございません。
このあたり、権十郎丈がお持ちの世話っぽい雰囲気が良く利いていて 砕けすぎず硬くなりすぎず加減のある面白さがございます。

義経一行が静御前をこの場に残して鳥居の方に入ると 花道から市蔵丈・早見藤太の出になります。
花道に居る間、しばらくは良く見えないのですが 義太夫のノリの台詞がとても楽しく 義太夫狂言の上手さが見えてくる感じです。
やはり安心して見ていられる感じで 舞台に幅が出ます。

で、ラストに登場するのが海老蔵丈・忠信ですが ここの忠信は荒事の忠信で、衣装や隈取も荒事のつくりになります。
菱皮の鬘、赤地に源氏車の衣装に仁王襷、隈は鼻と顎の部分が少し変わった感じの火焔隈です。
花道からの出で 七三で市蔵丈・藤太と五つ頭を振った後に舞台に上がります。
多少、声が高くて裏返るところがございますが 全体には勢いがあり、荒事の邪気の無いスコンと大きな感じで良いです。
舞台に上がってからは 三つ太鼓の下座で大立ち廻りになりますが 海老蔵丈・忠信、ここも豪快な荒事で とても気分良く見ていられます。
再び登場の段治郎丈・義経から着背長を貰い静御前を預かって 幕外の狐六方での引っ込みとなります。
ここも花道七三で上半身しか見えないのですが(^_^;) 大きな引っ込みでした。

この幕、全体には 段治郎丈・義経と春猿丈・静御前が良いと思いました。
じつはワタクシ この幕はあまり期待していなかったのですね。(^^ゞ
ですけれど 段治郎丈・義経の台詞の間の良さ、春猿丈・静御前の形の美しさ また、お二人とも義太夫狂言の大きさも感じられ とても良いと思いました。





☆今回の舞台での「吉野山」は竹本のみで清元はございません。
また、「鳥居前」とかぶるので早見藤太も出ません。
ですが、昼の部で一番良いと思いました一幕です。(^^ゞ

一声の笛と鼓の後、山おろしの大太鼓で幕開き 舞台は満開の桜で上手に竹本の雛壇で4挺4枚 オキ浄瑠璃から、桜の書割が中央で左右に開いて 舞台正面上手側の山道から玉三郎丈・静御前の出になります。
思わず‘お〜‘っと声が出てしまいました。(^^ゞ
とにかく、理屈抜きで大きくて存在感があり そして綺麗です。

舞台は上手側に玉三郎丈が登場いたしました山道 中央に桜の大木 下手側に吉野川の流れがございます。
玉三郎丈・静御前の衣装は「吉野山」での静御前の定番(っと、言うのでしょうか)キラキラ模様の(名前がわかりません)緋綸子の着付け、打掛でウコン色のしごき帯び、花簪で吹輪の鬘、手には銀の杖です。
ですが紫色の小さな背負包はございましたが化粧蓑はかけていなかったような気がいたします。
また、透きとおった市女笠ではなくて 黒の塗り笠だったように思います。
なにはともあれ 花道からの出ではなくてイキナリ舞台からの出でしたので 前半あきらめておりましたワタクシには超嬉しい演出でございました。(^。^)

山道から舞台に降りて、杖を持って踊り始めます。
このあたりたぶん「>里の男が声々に わが妻が天井ぬけて据える膳・・・」のあたりだと思うのですが チョッと花道の方に視線を移して里唄を聞きながら踊る風情です。
ここのチョッと視線を移したあたりの玉三郎丈の表情がスゴク可愛くて良いです。(^。^)
見慣れた「吉野山」では ここはもう静御前と忠信の二人での踊りになっているのですが 今回は里唄を耳にした静御前一人での踊りになっています。

この後、後見・玉雪丈に杖を渡して扇に持ち替えて踊った後 鼓を打って忠信を探します。
花道スッポンに海老蔵丈・忠信が出るまで舞台には玉三郎丈お一人なわけですが 存在感抜群で、綺麗です。
ワタクシ的には このまま静御前一人だけでも良いんじゃない などと思ってしまいます。(笑)
なんと申しましょうか 久しぶりの可愛い玉三郎丈なのです。(^^ゞ

玉三郎丈・静御前の鼓の音で 花道すっぽんから海老蔵丈・忠信の出になります。
衣装は紺色地に源氏車の模様で(紋ではなくて、大きな源氏車の刺繍になっています) 鬘は車鬢です。
きりっとした感じの源九郎狐ですが 海老蔵丈に良く合っていると思います。

海老蔵丈・忠信が舞台に上がってから 静御前と忠信はそれぞれが義経から貰った鼓と着背長を出します。
「>姓名添えて賜わりし御着背長を取り出し・・・」のところです。
で、着背長の方は舞台中央後方の切り株に乗せるのですが 鼓は着背長の上には乗せません。
また、見慣れた「吉野山」ですと着背長を切り株の上に乗せる前に「>弥生は雛の妹背仲 女雛男雛と並べて置いて・・・」で女雛男雛の見立てで絵模様に決まるのですが これも今回はございません。

着背長を切り株に乗せた後 浄瑠璃が早間になり、お二人の連舞になります。
テンポアップしている事もございますが お二人の息が合って楽しそうな雰囲気です。
何より私は玉三郎丈の静御前がとても可愛いので(笑) も〜それだけで嬉しいです。
また、鼓を着背長の上に置きっぱなしにしていないので 玉三郎丈・静御前は鼓をとても愛しそうにしていて 鼓の向うに義経が見えるようなのです。
ここは「>雁と燕はどちらが可愛い・・・」のところの様で 見慣れた「吉野山」には無いところです。

この後に壇ノ浦の合戦での戦物語になりますが ここも、見慣れた「吉野山」と多少異なる振り付けの様で 玉三郎丈・静御前が前半部分も加わって踊が進みます。
完全に海老蔵丈・忠信が独りで踊るのは景清と三保谷四郎との錣引きのところだけです。
ここは竹本の語りで豪快に見せる海老蔵丈・忠信に大きさがあり良いと思います。
忠信の兄・継信が義経の身代わりで教経の矢に倒れるくだりで 再び玉三郎丈・静御前が踊りに加わります。
ここは見慣れた「吉野山」と同じですが 振付が多少違っていたようで、最後は扇を使って連舞の様になり 腰を下ろした海老蔵丈・忠信と立ち姿の玉三郎丈・静御前が前後で 海老蔵丈が後ろ向きで扇を投げて玉三郎丈がキャッチして決まります。
戦物語の踊りは海老蔵丈・忠信だけではなくて 玉三郎丈・静御前も加わり 全体にお二人で踊る感じです。

戦物語が終わると 再び旅支度を整えて終わりになるわけですが ここの演出も違っておりまして 海老蔵丈・忠信が舞台中央後方の大きな木の後ろに入り 代わりに人形遣い・弘太郎丈が扱う白狐が出て 旅支度をする玉三郎丈・静御前の支度を手伝います。(ぬいぐるみの白狐を扱う感じです)
白狐から視線を外して、気が付かないフリをする玉三郎丈がなんとなく可愛かったりいたします。(笑)
(この白狐は‘狐と笛吹き‘に出てきた白狐と同じでしょうか・・・?)

「鳥居前」とかぶるからだと思うのですが この後の早見藤太のくだりはございませんで 海老蔵丈・忠信が白狐と入れ代わり 舞台上で玉三郎丈・静御前とお二人で絵面に決まって幕になります。
ですので この幕での忠信の狐六方での幕外花道の引っ込みもございません。

あまり花道を使いませんので 3階B席のワタクシにはかなり嬉しい演出です。
さらに、幕開き後の 玉三郎丈・静御前の出にインパクトがありまして 私には最高に嬉しい「吉野山」でございます。(^^ゞ
全体には‘戦物語‘を中心にして 忠信と静御前が連舞のようになる部分が多いように感じました。
また 舞台の演出や振り付け、歌詞などが いろいろと変わっておりまして 今月の「吉野山」バージョン っと、言ったところではないかと思います。
私の1回目の観劇日が初日ということもあり 玉三郎丈が海老蔵丈を見ながら合わせているように感じましたが このあたりは日が経つともう少し感じが変わってくるのではないかと思います。
初日観劇でございますし 見慣れた「吉野山」と多少演出が異なる事もございまして 思い違い等もあるかと存じますので 全体の流れは‘それなり‘でお読みくださいませ。(^_^;)
(こちらで竹本 こちらで清元・竹本 の「吉野山」を見る事ができます。)





☆「川連法眼館」 幕開きは竹本が簾内で愛太夫 板付きで寿猿丈・川連法眼と吉弥丈・飛鳥の出になります。
寿猿丈・川連法眼の状況説明の台詞の後に 門之助丈・義経の出になります。
ですので 飛鳥のくだりはございません。
吉弥丈が飛鳥をお勤めですので、チョッともったいないような気もいたしました。
「川連法眼館」の義経は 門之助丈、手の内のお役かと思います。
御大将ではございますが多少短気な雰囲気を持つ義経の感じが良く出ていると思います。
何より、玉三郎丈の静御前に対して義経に見えるのが良いと思います。

海老蔵丈・忠信の出の後、花道から玉三郎丈・静御前の出になります。
やはりスゴク綺麗で可愛い静御前で さらに、とにかく存在感がございます。
ですが、全体の雰囲気としては かなり抑え気味な感じもいたしまして 周りの雰囲気に合わせている あるいは、舞台全体の状況を見ている、っというような感じもいたしました。
特に後半は後にさがった感じで 海老蔵丈・源九郎狐を前面に出しているように思いました。
このあたり、初日という事もあったのかもしれませんが 今回の顔ぶれで、あくまでも「川連法眼館」の静御前として存在感はあっても 他を圧倒することがないというのは やはり上手いな〜 っと、思ってしまいます。(^。^)

海老蔵丈 まず、前半の忠信が良いと思います。
若いけれど忠義の心情が見え、真っすぐな感じがいたします。
また、多少意識してたっぷりな雰囲気にしているようにも感じましたが 義太夫狂言、時代物の大きくゆったり落ち着いた雰囲気があると思います。
台詞の間合いも良いと思いました。
海老蔵丈にしては見た目を抑えた感じですけれど この場の忠信の輪郭はしっかりと見えます。
前半の引っ込み 上手での見得も大きく決まり 花道を見込むところもキリットして大きいです。
武ばっただけの感じではなく すっきりとした好青年の忠信です。

後半は 竹本が出語りで葵太夫に替わり 鼓の音に惹かれて海老蔵丈・源九郎狐の出になります。
源九郎狐は初音の鼓に使われた狐の子ですが 幼狐ではございません。
人に化けたり、荒法師を打ち負かしたりする ‘ただならぬ狐‘です。
ですので この様な狐にしては 海老蔵丈の源九郎狐は幼すぎるように感じました。
ですが 台詞の感じ、声の調子などは 演舞場で初役でお勤めになった時よりも良くなっていて違和感は少ないです。
ナヨナヨした感じも少なくなって 心情が伝わるようになったと思います。
義経から初音の鼓を貰い、舞台前方中央で鼓をしっかり抱きしめるところなどは 子狐のけなげなさ、親への情愛が感じられ泣けてきます。
後半の途中から竹本の三味線が連弾きになるのですが 海老蔵丈・源九郎狐に見入ってしまいまして どのあたりで連弾きになったのか確認し損ねました。(^^ゞ
幕切れ間近の荒法師6人との立ち回りも大きくて良いですし 宙乗りの時の形もバランス良く引っ込みます。

全体には 玉三郎丈の静御前への集中の度合い、海老蔵丈・忠信のさらなる重圧感のアップなど まだ、これから良くなっていきそうな舞台です。







○07月27日の感想など

前回の観劇が初日という事もございましたので 今回は総じて舞台の流れが良くなり、見ていてワクワクする場面が多々ございました。



☆「鳥居前」は、権十郎丈・弁慶と市蔵丈・早見藤太がやはり良いです。
お二人が舞台に出る事で この一幕に篤みと面白味が出るように思いました。
特に、市蔵丈・藤太が良くて ノリの台詞の楽しいところ、鼓を持って‘テテポポ・・・‘のところ、砕けすぎない加減のある面白さがちょうど良くて楽しいです。
今回は筋書きを購入したのですが それを読みますと 早見藤太と笹目忠太は通し上演の時の区別のために、単純に名前が違うだけではなくて 台詞も違っているようなのですね。
さらに、今回は「鳥居前」の藤太でしたが 「吉野山」での藤太も別にあるわけで 昨年の3月に歌舞伎座で見ました通し上演で 「鳥居前」に笹目忠太、「吉野山(道行初音旅)」に逸見藤太が出て それぞれ場面が違いますので台詞も違っていたのは記憶にあるのですが 今回の「鳥居前」の藤太と昨年の「鳥居前」の忠太の台詞の違いは気付きませんでした。
シチュエーションは同じ「鳥居前」なわけなので 藤太の方が床本に近いとか、そのようなことなのでしょうか?
また、権十郎丈が「鳥居前」の弁慶を初役でお勤めだというのも以外でした。
後半は海老蔵丈・忠信が より豪快で勢いがあり、大きくなったように思いました。
見得で決まって唸るのはちょっと興醒めのところですが 声がとおるので台詞がぬけるように大きくて壮快です。
立ち回りも荒事の豪快さがあり楽しく見ていられました。
段治郎丈・義経の重みのある感じ 春猿丈の線の細い楚々とした静御前 共にこの場面に合っていて良いと思います。





☆「吉野山」は 前回の観劇では、玉三郎丈が舞台全体を気にかけている感じがあったのですが 今回は、すっかり静御前で(^^ゞ すっと決まる所作がすごくカッコイイと思いました。(^。^)
とくに、戦物語後半 玉三郎丈・静御前が教経になるわけですが 上手よりにすっと立って決まったところなど、とてもカッコイイです。
で、やはり この一幕、細かいところや舞台の流れなどにケッコウ勘違いがございました。
玉三郎丈・静御前は 赤地にキラキラ模様(‘破れ菱形‘というらしいです)の衣装にうこん色のしごき帯び、黒塗りの市女笠の出になります。
衣装がどこか違うと思っていたのですが ポスターの打掛が舞台と異なっていたからでした。(^_^;)
海老蔵丈・忠信が舞台に出てから着背長を切り株に置きますが この時、静御前も鼓を着背長と共に置いて「>雁と燕はどちらが可愛い・・・」のところから手に持つようになります。
また、扇を飛ばすのは錣引きの前で 今回は初日観劇の時よりも飛行距離が長くなっておりました。(笑)
幕切れ前の白狐ですが 今回、改めて舞台を見まして 前回の観劇の際には‘気付かない‘と感じた部分が‘気付けない‘と思えました。
上手く書けないのですが 静御前は源九郎狐のなにがしかの力によって、その姿に気付く事ができない その様に思えました。
初日に見ました時には 玉三郎丈が海老蔵丈を見ながら舞台全体を気に留めているように感じられたのですが 今回は周りを必要以上に意識している感じがなく ‘ど〜だいカッコイイだろ〜‘のオーラ全開で踊っているようで 見ておりましてスゴク気分良く見る事ができました。(^^ゞ
今回の舞台は竹本のみですので 全体に音の雰囲気が重たいのですが 「>雁と燕はどちらが可愛い・・・」のところなどは軽快な感じですし 音的にもオルゴール(だと思いましたが・・・)が入り、気分も変わるし 雰囲気も楽しくなるので 私は竹本のみの「吉野山」、ケッコウ好きです。





☆「川連法眼館」は まず、玉三郎丈の存在感がアップしていると思いました。
やはり、舞台全体を気に留めている感じがなくなって こころおきなく(笑)静御前になっていたからだと思いました。
また、海老蔵丈も良くなっていたと思います。
とくに、後半の源九郎狐がずいぶんと良くなっているのではないかしら っと、思いました。
初日に見ました時よりナヨナヨした感じが少なくなっていたように思います。
これだけでも 舞台全体の雰囲気が違ってきます。
また、狐言葉の台詞が丁寧になって わざとらしさが減っているような気がいたしました。
なんと申しましょうか・・・一つひとつの台詞を大事にして話しているような感じでしょうか・・・。
ですけれど 何度か、嬉しい気持ちを表現するためだと思うのですが ‘うぅわ〜‘っというような感嘆の台詞(声?)がございまして これだけが多少気になりました。
この台詞(声?)が発せられますと たいてい場内から笑いが起きます。(^_^;)
親狐に対して子狐であるわけで 子狐がどれほど歳を経ていても 親に対しての子である事に変りはないはずなので 意図して幼さを見せて‘子‘である事を見せなくてもいいと思うのですけれど・・・。
今の海老蔵丈の等身大の年齢感覚で見せて十分に親子の情は伝わるように思います。

歌舞伎座の「義経千本桜」は 全体に、見て楽しいと思う舞台でした。






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