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| 歌舞伎座 夜の部 三階B中央の席・三階B上手よりの席 |
*御存 鈴ヶ森 一幕 *京鹿子娘道成寺 道行より押戻しまで 竹本連中 長唄囃子連中 *江戸育お祭佐七(えどそだちおまつりさしち) 浄瑠璃「道行旅路の花聟」清元連中 二幕五場 |
御存 鈴ヶ森 白井権八:芝翫 東海の勘蔵:左團次 飛脚早助:段四郎 北海の熊六:彦三郎 幡随院長兵衛:富十郎 あらすじはこちらでどうぞ 京鹿子娘道成寺 白拍子花子:藤十郎 大館左馬五郎照剛:團十郎 あらすじはこちらでどうぞ 江戸育お祭佐七 お祭佐七:菊五郎 芸者小糸:時蔵 すだれの芳松:権十郎 三吉:錦之助 箱廻し九介:亀蔵 おででこ伝次:市蔵 おてつ:家橘 倉田伴平:團蔵 吉野屋富次郎:萬次郎 世話人太兵衛:田之助 鳶頭勘右衛門:仁左衛門 序幕 第一場 鎌倉河岸神酒所の場 舞台は神田祭の鎌倉河岸、神酒所 踊り屋台の踊りを見るために、侍の倉田伴平が芸者・小糸と箱廻しの九介を供にやって来ます。 小糸たち一行が座敷に落ち着くと 鳶のお祭佐七らが獅子頭を持ってやって来ます。 皆が集まったところへ 世話人の太兵衛が踊り屋台のが来た事を告げ、「道行旅路の花聟」が披露されます。 皆が踊りを見ていると 佐七が座敷の小糸に煙草盆を借りようと近づきますが、小糸は悪戯に煙草盆を引き寄せてしまいます。 じつは、二人は想い合う仲で 小糸が神酒所に来たのも、佐七に会うためでした。 じきに踊が終わり、踊り屋台が引かれて行くと 佐七は鳶仲間と共にこの場を去ります。 後を見送る小糸でしたが 倉田伴平が別の座敷で呑み直そうと言うので、やはりこの場を去ります。 皆が居なくなったところへ 吉野屋の若旦那・富次郎が、矢場女のお仲と女髪梳のお幸を連れてやって来ます。 すると お仲の兄・おででこ伝次が現れ、富次郎に難癖を付け強請ろうとしますが 鳶のすだれの芳松が騒ぎを聞きつけ、伝次たちを追い払い富次郎を助けます。 第二場 鎌倉河岸菊茂登塀外御堀場の場 舞台は鎌倉河岸 芳松の喧嘩の加勢に佐七と三吉がやって来ますが どうやら喧嘩はけりが付いてしまったようで 様子だけでも見て帰ろうと話しているところへ 屋敷の中から小糸が逃げて来ます。 後を追って来た箱廻し九介が、逃げる小糸に掴みかかり着物を奪ってしまいます。 ちょうど通りかかった佐七が九介を追い払い、小糸に仔細を尋ねると 小糸は倉田伴平が無理を言うので逃げてきたと話します。 さらに、小糸は 養母・おてつは欲深で倉田伴平に自分を売るつもりなので家に戻れないと話します。 それで佐七は小糸を自分の家に連れて行く事にするのでした。 三人がこの場を去ろうとすると そこへ屋敷の中から倉田伴平が現れ小糸を返せと脅します。 しかし佐七は、小糸は芸者であるから身を売る事は無いと言い 名を尋ねる倉田伴平に、昨年の祭りの時に加賀藩の侍と大喧嘩になったことから お祭佐七と呼ばれる鳶の者だと名のります。 倉田伴平は加賀藩の侍であったので 佐七の話を聞き、このまま帰すことはできないと斬りかかります。 しかし、佐七は倉田伴平を打ち負かすと 三吉と供に小糸を連れてこの場を去るのでした。 大喜利 第一場 連雀町佐七裏住居の場 舞台は佐七の家 佐七と小糸は夫婦のつもりで、約束を交わしていました。 三吉が飯炊きをして、近所の娘・お種が手伝いをしていましたが 二人が気をきかせてこの場を去ると 佐七と小糸は互いの身の上を話します。 小糸は小さい頃に養母・おてつに貰われたが もとは侍の落とし胤だと話します。 また、佐七は 加賀藩の侍・梅田八太夫のために父親が亡くなり、母親も後を追うように亡くなったので加賀藩を親の敵だと思っていると話します。 二人が身の上を話しているところへ 鳶頭の勘右衛門が訪ねて来ます。 勘右衛門は小糸の養母・おてつに頼まれて来たのでした。 そうして勘右衛門が証人になり これからは小糸の嫌がる客は取らせないとおてつが約束したゆえ 小糸をおてつに返すように佐七に話します。 佐七は鳶頭の勘右衛門が証人になると言うので 小糸を返すことにします。 外で様子を窺っていたおてつは 佐七が小糸を返すと言ったので、家の中に入ると佐七に謝ります。 事が上手く納まったので勘右衛門は帰りましたが 小糸は佐七と別れづらい様子です。 しかし おてつの勧めもあり 佐七が後から訪ねて行くと約束するので 小糸は佐七が訪ねて来るのを楽しみに家に戻ります。 第二場 裏河岸小糸内の場 舞台は小糸の家 倉田伴平とおででこ伝次が何やら良からぬ相談をしているところに 小糸と佐七を別れさせる手だてを思いついた養母・おてつが戻ってきます。 やはり、おてつは小糸や佐七を騙していたのでした。 三人が悪巧みをしていると 小糸が家に帰ってきます。 倉田伴平を見た小糸は驚きますが 倉田は伯父の梅田八太夫に頼まれて、里子に出した娘を捜したところ 小糸が梅田八太夫の娘であると知れたと話します。 さらに、おてつが今まで隠していたと言って臍の緒書を見せます。 梅田八太夫は佐七が敵と思う相手なので 小糸は佐七と敵同士であったと知ります。 悲しむ小糸でしたが 皆が居なくなると、佐七とは添い遂げる事ができないと思い 佐七と別れるための書置きを書きます。 折からここへ 先刻別れた佐七が約束どおりに小糸を訪ねてきます。 小糸は事の次第を話し、臍の緒書を見せ 二人は敵同士であると言います。 これを聞いた佐七は 小糸の言葉が信じられず、自分と別れるための嘘だと思い込み怒りだします。 さらにそこへ おてつ、箱廻し九介、おででこ伝次、倉田伴平らが現れ 佐七に嫌味を言います。 怒った佐七は、小糸との起請も突き返し ひと暴れしようとしますが、九介や伝次に表に突き出されてしまいます。 佐七は悔しい思いでこの場を去ります。 じつは、小糸が梅田八太夫の娘だというのは倉田やおてつの考えた悪巧みでした。 しかし、何も知らない小糸は 佐七とは添い遂げる事ができないと思い、書置きを持って裏口から家を出てしまいます。 第三場 柳原土手仕返しの場 舞台は柳原土手 佐七が意趣返しのために待っているところへ、小糸を乗せた駕籠がやって来ます。 佐七は駕籠を止めると小糸に斬りかかるのでした。 小糸は息をひきとる間際に 佐七に、読んで欲しいと言って先刻の書置きを渡して亡くなります。 悔しさのあまり小糸に斬りかかった佐七でしたが 少し落ち着き、辻行燈の明かりで小糸の書置きを読むと 小糸は佐七と添い遂げられない事を知り、自害する気でいたことが分かります。 小糸が嘘を言っていたのではなく、本当の小糸の想いを知った佐七は下手人として名乗り出る事にします。 するとここへ倉田伴平が現れ斬りかかるので 佐七は倉田と斬り結ぶのでした。 |
3月歌舞伎座・夜の部、初日を見てまいりました。 初日でまだ流れがしっかりしていないわりには 結構、見応えのある舞台でしたので これから、スゴク楽しみです。 ☆「御存 鈴ヶ森」は1823年初演の南北作「浮世柄比翼稲妻」の中の一場面で 白井権八と幡随院長兵衛ももちろんですが 立ち回りに絡む役者さんたちも見逃せない舞台です。 ○2日の感想 今回の芝翫丈・権八の衣装は ひわ色ではございませんで、黒の紋付でした。 ですので 柔らかさの中にもキッパリとした感じがあり また、チラッと見える赤がとても色気がございます。 なんとも言えない前髪の若衆の艶がございまして 決まり決まりもさることながら 動き全体がとても綺麗です。 段四郎丈・飛脚早助が雲助相手に権八の事を「歳のころは17、8で、芝翫にそっくりだ」っと、ケッコウすごい事を言っておりましたが(笑) 「待て待て待て、身が紋が丸に井の字なら・・・」の台詞のところなど 若い役者さんより初々しく見える感じです。 立ち回りは初日のわりには 動きも、流れも良かったように感じましたし 目線のズレ、バタバタせずに静に動く刀などはサスガと思いました。 一度、花道七三に出て決まりますが ここもキッチリというよりは動きが綺麗な感じで艶っぽいです。 後半、富十郎丈・幡随院長兵衛に「お若えの」っと言われても ホントニ‘お若く‘見えます。(^^ゞ 途中 左團次丈、段四郎丈、彦三郎丈のお三人でだんまりになりますが まだ流れが良くなく、お互いに確認しながらでしたので 少し間延びした感じでした。 ですが これは、日が経てば良くなるところかと思います。 何気に・・・彦三郎丈って、だんまりだけなのですよね・・・。 この舞台は、場所が夜の鈴ヶ森ですので 下座の風音の太鼓がとても‘らしい‘雰囲気なのですが 後半になって富十郎丈・幡随院長兵衛が舞台に出たところの忍び三重がすごく良いです。 立ち回りからの突然の静けさの様な雰囲気でドキドキします。(^^ゞ 駕籠の灯りで刀を調べる芝翫丈・権八には、やはり柔らかさを感じます。 それを駕籠の中から見ているのは富十郎丈・幡随院長兵衛で これから何を言うのか、どうなるのか分かっているのですが ‘どうなるんだろ・・・‘っと、思ってしまいます。 キリキリした緊張ではございませんが ドキドキする様な出会いを感じるのです。 富十郎丈・幡随院長兵衛は気っ風の良い親分の雰囲気で スカッとしていてとても良いです。 駕籠から降りて 提灯灯りで権八の刀を調べるところなど 芝翫丈とお二人で大きさを感じます。 お二人のバランスがとても良いです。 まだ初日でプロンプが付いておりましたが それほど台詞の間が気になることはありませんでした。 口跡の良い富十郎丈ですので 後半になればさらに良くなると思います。 先月の舞台は座ったままでしたので 足の調子は大丈夫なのかしら? っと、心配でしたが 今月はとてもお元気そうでいらっしゃいました。 良かったです。(^。^) 幕切れの黒幕を落として遠見になるところなどは イッキに夜明で、とても歌舞伎らしくて好きです。 それと、権一丈や菊十郎丈がとても良い雰囲気です。 時間的には短い舞台ですが 見応えのある大きな舞台だと思います。 ○23日の感想 はやはり芝翫丈のキッパリしているけれど艶のある権八とカラットした台詞の富十郎丈の長兵衛がとても良いです。 それと、権一丈と菊十郎丈が なんとも良い雰囲気です。 鼻を斬られちゃう時の権一丈の緑色の衣装が、なんとも可愛くて良いのです。(^^ゞ また 左團次丈、段四郎丈、彦三郎丈のお三人が 流れが良くなって面白くなっていました。 ☆今回の「京鹿子娘道成寺」は、藤十郎丈の喜寿記念の舞台で 第十四段の團十郎丈の押戻しまでの上演となります。 普段、見慣れた「京鹿子娘道成寺」とは衣装なども多少違って 上方歌舞伎を意識した雰囲気ですし 何気に、所化が上方の役者さんばかりのようです。(^^ゞ それと、藤十郎丈の花子がスゴク可愛いです。 喜寿なんて考えられな〜い!(^^ゞ ○2日の感想 幕開きは、とにかく華やか これはいつもの「京鹿子娘道成寺」と変わりませんが 何度見てもワクワクして大好きです。 ”聞いたか聞いたか”で花道からの所化の出になります。 中に一人だけ小さい所化クンがおりまして 虎之介丈でございます。 般若湯を聞こし召したらひっくり返ってしまいそうです。(笑) 舞台上手奥から竹本・三挺三枚が出て 「月はほどなく汐入の・・・」から「びらり帽子のふわ ゝ ゝ と」のオキで 花道の出端、第一段・道行になります。 今までに何度も「京鹿子娘道成寺」を見ておりますが たいていは、ここでの衣装は黒地に枝垂れ桜なのですが 今回は梅紫の様な地色に鹿子と大きな桜(もしかしたら梅?)の模様の振袖に 赤橙の様な地色に亀甲模様と、やはり桜(もしかしたら梅?)の模様の帯 さらに簪も中心部分が鴇色の様な色合いになっています。 より‘娘‘らしさがあり 藤十郎丈の花子に良く似合っています。 ポッチャリと可愛らしい花子です。 3月初めの東京新聞に、この舞台の事が書かれておりまして‘所化の問答を上方訛りでやってみようか‘ということだったのですが ここは、いつもの道成寺と同じでした。 まあ、これから変わるかも知れませんが・・・。 ですが、虎之介丈が舞の話をしてくれました。(^。^) 長い台詞(っと、言うのかしら)を良く覚えました!とっても上手でした!!! 舞台も、客席も 虎之介くんが話している間、何となく緊張しながら見守っておりました。(^^ゞ 紅白幕が上がり舞台に長唄囃子のひな壇が出て第二段の乱拍子になります。 烏帽子をつけて白拍子姿での舞いになりますが この時の衣装は、馴染みのある赤地に枝垂れ桜でした。 下手から花道七三で鐘を見込んで決まりますが ここは、見た目にキットした感じではなくて 内面からの‘念‘を感じるような雰囲気がございます。 舞台に戻って 舞台中央で鐘を見込んで、三味線が入り「鐘に恨みは数々ござる」で歌舞伎風に変わり第三段の中啓の舞になります。 このあたりの足拍子を踏むところなどは 全体の雰囲気は柔らかなのですが、腰がシッカリと決まっていて 背筋がピット綺麗で、少しも体がぶれる事がございません。 ですが、それが意識しないと その様に見えない自然さがあって とにかく、見た目の所作はとても柔らかなのです。 ここではまだ、三味線は入りますが 烏帽子を付けて、中啓を持っているので 能を意識した格の必要なところです。 藤十郎丈の舞台はサスガに大舞台の格がございます。 烏帽子を取って中啓に乗せ 「言わず語らぬ我が心」から第四段で 手踊りになります。 烏帽子を乗せた中啓を手にして ぐる〜っと遠くを見るような感じになるのですが この時の、憧れを眺めるような雰囲気が‘娘‘らしくてビックリいたしました。(^^ゞ 引き抜いて「恋のわけ里」から鞠唄の第五段になります。 腰を落としてしゃがんだ体勢で鞠つきするところなど ホントニ!年齢を感じさせません。 それで、スゴク可愛い‘娘‘です。 ここは廓の名前を入れた唄になっているのですが 途中、廓模様の花魁道中を見せるところは 歌舞伎の舞台でよく見る新吉原の桜の舞台が思い浮かぶようでした。 第六段の花笠の後 第七段の「恋の手習い」になります。 ここは第六段で一度上手に入った後 衣装を換えて手拭を持って舞台に出るところです。 で!ここがとても艶っぽいです。 鞠唄の時の可愛い娘とは異なり しっとりとした雰囲気の娘です。 練れた感じの踊りで目が離せません。 「誰に見しょとて紅鉄漿付きょぞ」のところ、鏡を見る時のほんのりした艶 「おゝ嬉し おゝ嬉し 末はこうじゃにな」の小指を絡ませた、初々しいさのある嬉しい雰囲気 ここから「ふっつり悋気せまいぞと たしなんでみても情けなや」と、やきもちが 「恨み恨みて託ち泣き」と、鐘への恨みに繋がります。 長唄に乗って‘娘‘の心情の変化を流れるように踊り分けていく感じです。 この第七段の「恋の手習い」のところは 今までに見た舞台ですと、もっと大人っぽい雰囲気を感じるところなのですが 今回の藤十郎丈の舞台は それよりは、幾分若い‘恋する娘‘の感じがいたしました。 鞨鼓を使って‘山づくし‘の唄で第八段になります。 ここは前の段から グッとテンポUPした踊りになります。 鞨鼓に山城屋の紋の星梅鉢が付いていました。 で、はっきりしないのですが ここから引き抜きで白地に銀の枝垂れ桜に衣装が替わり 第十段の鈴太鼓になったような気がいたします。 第九段の手踊りがあったか チョッと記憶に無いのです。m(__)m で、鈴太鼓にも星梅鉢がございました。(^^ゞ 第十一段が鐘入で 後に回り込むのではなくて 能と同じ様に、文字どおり降りてくる鐘の中に入ります。 第十二段は所化のお念仏の後に鱗四天が花道に出ます。 所化のお念仏は、短いですが所化の踊りになっています。 また、花道の鱗四天の一言 ‘ポカリスエット〜‘とか‘アーモンドチョコレ〜ト〜‘とか‘無糖〜‘とか・・・場内がウケておりました。(笑) 第十三段は鐘から蛇体が出てきて花道に向かいます。 ここの藤十郎丈 すごくオドロオドロしくて怖かったです。 赤頭、緋の長袴、赤地に蛇柄の衣装に隈取をしています。 隈は、わりとスッキリしていましたが でも、スゴク怖かったです。 蛇体なので腰を低くして這うように下手に向かうのですが 不気味な雰囲気でした。 第十四段が團十郎丈の押戻しになります。 團十郎丈は スッコーンと抜けるような大きさ、おおらかさがございまして 舞台がグ〜ンと盛り上がって華やぎます。 幕切れ前は 藤十郎丈の蛇体が二段に上がって幕になります。 こちらの舞台も初日ですので チョッと段取りなど上手くいかなかったところもございました。 第五段の鞠唄になる時の赤地の衣装から浅葱に変わるところ 本来ですと帯を挟んで上下の赤地の衣装をいっぺんに引くのですが、下が遅れました。(っと、申しますか 引き忘れたように見えたのですが・・・) ここは衣装の色合いがハッキリ異なりますのでケッコウ目立ちます。 また 幕切れ間近、蛇体になった藤十郎丈の緋の長袴が緩んできまして 後見の方が押さえながら二段に上がって幕になりました。 別の意味でハラハラドキドキしてしまいました。(^^ゞ 全体には 初日で段取りの上手くいかないところもございましたが、とても楽しめる舞台でした。 ○23日の感想 やっぱり、藤十郎丈の花子がとても可愛いです。 とくに、藤色地の衣装の道行のところから舞台に上がって所化との問答のところの可愛さは最高です。 なんともあどけない感じの可愛さがございまして これはチョッと忘れられない花子になりそうです。 道行の時の衣装は藤色地に鹿子模様の梅の様です。 で、今回再度舞台の流れを見たのですが 道行・問答の後に舞台に出て、すぐに花道七三まで行き 再び舞台に戻って、鐘を見上げて乱拍子になりかけたところですぐに「鐘に恨みは」っとなりました。 ですので第二段の乱拍子のところは 初めと終わりのみという感じになっていました。 それとやはり 鞨鼓から鈴太鼓のところは、間の手踊り第九段がなく引き抜きで替わりました。 全体に‘娘‘を踊り分ける事に集中した感じの舞台に思えました。 また 所作が見ていて分かりやすく感じました。 恋の手習のところなども 何を言っているのかが所作を見ていてよく分かる感じです。 舞台の流れも良くなっておりましたので 押戻しのところが、前回の初日の時よりも短く感じられました。 おまけ 初日に見ました時には無かったと思ったのですが 問答の後、孝太郎丈が翫雀丈に「白拍子に似ている」っと声をかけ 翫雀丈が「鏡を見ているようだった」っと答えていらっしゃいました。 で、今日の舞のお話は愛之助丈で 途中つまっておりましたが、それが笑いを取っていました。(笑) ☆「江戸育お祭佐七」は1898年(M31)初演の舞台で この時の佐七が(5)菊五郎でした。 で、今回の舞台ですが 菊五郎丈は佐七を初役なのだそうで チョッと驚きました。 ○2日の感想 菊五郎丈・佐七は 気っ風の良い感じはありますし 江戸っ子の雰囲気もあるのだと思うのですが どうも、幕切れ前あたりが納得できませんでした。 だって・・・あれでは、夫婦喧嘩の後の様に見えてしまいます。 匕首が手から離れなくて肘を叩いて落とすほどなのに 死んでしまった(自分で殺した)小糸に愚痴をこぼしてぼやいているみたいなのです。 人殺しをしてしまったという緊迫感 あるいは‘勢い‘の様な物が無いのですね。 夜の部最後の演目なので 重たくならないようにとの配慮でしょうか? でも この後、佐七は倉田伴平と斬り結ぶ事になるので ここで、型を決めてキッチリ見せれば客席の気は変わると思うのですが そんなことは無いでしょうか? 幕開きすぐの祭りの時の小糸との仲の良い雰囲気、鎌倉河岸での気っ風の良いいなせな感じ、小糸を家に連れ帰ってからの楽しそうなところから 義理を欠かない鳶の気性、小糸に会いに行ってからのダンダンと募る悔しい気持ち 全体を通しての菊五郎丈・佐七の雰囲気や心情の変化が、とても良かったので どうしても幕切れ前が気になります。 で、今回は萬屋ご兄弟が良かったです。 時蔵丈・小糸の健気な感じ、錦之助丈・三吉の小気味の良い感じ 共に良いと思いました。 それから やっぱり、仁左衛門丈がカッコイイです。(^。^) 少し紫がかった羽織(?)で、なんとも良い男なのです。 客席に背中を向けた時の艶っぽい感じがフフフ・・です。 まあ・・・あまりカッコイイ鳶頭なので おてつに騙されちゃう様に見えない っと、いう感じではあるのですが。(^^ゞ 他は 萬次郎丈の若旦那がチョッと珍しいと思いましたし 権十郎丈・芳松の江戸っ子気質の喧嘩っ早い感じが良かったですし 幕開きスグの劇中劇‘忠臣蔵・道行旅路花聟‘ おかる役の芝のぶ丈が可愛いかったです。 この舞台は 幕切れ前が 初日と同じ様な雰囲気のままなのか、後半になって変わってくるのか気になる舞台です。(^^ゞ ○23日の感想 やはり、幕切れ前は変わりませんでした。 ですが、全体に流れか良くなって 各場面での感情がキッチリ伝わり お話全体の中での佐七と小糸の心情の移り変わりが良く分かるようになっていたので 事の成り行きは納得できました。 で、思ったのですが 幕切れは、たぶんあれこれと考えてはいけないのでしょうね。(笑) 今回は、そう思える舞台でございました。 以下、幾つか気付いたところなど・・・ ・踊り屋台の「道行旅路の花聟」の清元は、何気に皆様衣装を着て劇中劇に参加なさっていらっしゃるのですね。(^^ゞ ・本日は「道行旅路の花聟」で田之助丈が伴内・徳松丈に「お徳婆!」っと、掛け声をかけていらっしゃいました。(笑) 今回の勘平、おかる、伴内は芸者が勤めている設定になっていたようです。 ・今回も権十郎丈・芳松、下駄を持ってガシット決まるところなど カッコ良かったです。 ・お堀端で小糸を連れ帰るときの佐七「なおなお小糸は渡されね〜!」っと言うところ 胸のすくようなカッコよさでした。 ・小糸に親の事を話す佐七は とても義理堅い感じです。 ・今回は仁左衛門丈 舞台に出てすぐに家の中に入りました。 ・小糸が帰ってしまった後の 佐七の「三百落とした心持」というところ なんとも、心寂しい感じで哀愁ただよう雰囲気です。 ・ここまでの佐七の 小糸と楽しそう、小糸を助けてカッコイイ、親思いで義理堅い、でも小糸が居ないとチョッと寂しい こういう変化が今回はとてもよくわかりまして 佐七はとっても‘良い人‘なのだと思えました。 ・良い人だから 思いこむと一途なのだろうな〜 っと、思えます。 ・前回はイマヒトツ感じられなかったのですが 今回は小糸の家を訪ねた佐七の悔しい思いが切ない感じで伝わり これだから、この先の展開になるのだと思えました。 ・幕切れ前は、やはり納得できないところもあるのですが ここまでの佐七の心情の変化や人柄がしっかり伝わっていたので 今回は、この場面については あれこれ考えずに そのまま見てしまおう っと、思いました。 |