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| 浅草公会堂 第一部 三階中央の席 |
*傾城反魂香(けいせいはんごんこう) 土佐将監閑居の場 一幕 *弁天娘女男白浪(べんてんむすめめおのしらなみ) 一幕二場 浜松屋店先より 稲瀬川勢揃いまで |
傾城反魂香(けいせいはんごんこう) 土佐将監閑居の場 浮世又平:勘太郎 狩野雅楽之助:愛之助 土佐修理之助:巳之助 土佐将監:男女蔵 女房おとく:亀治郎 あらすじはこちらでどうぞ 弁天娘女男白浪(べんてんむすめめおのしらなみ) 弁天小僧菊之助:七之助 南郷力丸:獅童 赤星十三郎:勘太郎 倅・宗之助:巳之助 鳶頭清次:亀鶴 忠信利平:亀治郎 日本駄右衛門:愛之助 あらすじはこちらでどうぞ |
久しぶりの浅草でしたが、仲見世の雰囲気は変わりませんね。(笑) ですが、浅草公会堂の舞台と客席はズイブン変わったような気がいたしました。 って・・・以前、私が見に行った頃は勘三郎丈(当時は勘九郎丈ですが)がいらっしゃった頃ですから 総変わりしていてあたりまえなのですけれど。(^^ゞ 懐かしい感じでございました。 で、舞台の方は 観劇日が11日でしたから もう、流れもそれなりに良くなっておりましたし 客席も補助席が出ておりまして、とにも賑やかで 楽しく見る事ができました。 お年玉のご挨拶は獅童丈でございました。 こういうの、上手いですね・・・拝見しながら‘歌舞伎も一つ、頼むよ〜‘ っと、思ってしまいました。(^^ゞ ☆今回の「傾城反魂香」は 全体的に、テンポ良く舞台が進む感じがいたしまして 舞台を見ておりまして‘あれ?ペースが速くない?‘ っと、思いました。 間が短いのでしょうか? タメが少ないのでしょうか? とくに、幕開きスグ 竹本のオキから百姓が出て、騒ぎを聞きつけて修理之助が出るまでがとても短く感じました。 単純に私の感覚がヘンだったのかもしれませんし、理由は分かりません。(^_^;) ここは、玉雪丈と功一丈が頑張っていらっしゃいます。 出だしの巳之助丈・修理之助がなかなか良いと思いました。 また 少し先の場面ですが、引き止める又平に向かう時の‘キット‘した感じも良いです。 あの・・・期待していなかった事もございますけれど(^^ゞ 一昨年の‘元禄忠臣蔵‘や‘たのきゅう‘の頃からいたしますと かなりしっかりして舞台をお勤めなのが分かります。 まだ、声が定まっていらっしゃらないようで 高音になりますと声がかすれる感じですが しっかり定まってくるとケッコウ良い口跡になるのではないかしら っと、思いました。 頑張って欲しいです。(^。^) 男女蔵丈・土佐将監は、お父様に雰囲気や台詞の感じがよく似ていらっしゃいますが 年齢がお若いので、やはり少し辛い感じがいたします。 皺を描いていらっしるのですが 年齢を経ての重さには足りません。 ですので 又平に対しても ‘何とかしてやりたいが、今のままではどうにもならない 困ったな‘ っと、いった様な 親心的な心情までは見えてきません。 これは、しかたないですね。 ですが それを除けば、とても丁寧にお役をお勤めでしたので これから先、とても良い将監になると思います。 一つ気になりましたのは 名字を与える時に ‘光‘で切って‘澄‘とか‘起‘とか言うのですが 少し違和感がございまして、台詞に詰まったのかと思ってしまいました。 段之丈・将監北の方が さりげなく良いです。(^^ゞ とりわけ前に出るのではございませんが 将監の妻という品が感じられます。 これから期待したい役者さんです。 竹本が愛太夫に代わりまして、又平夫婦が花道から出ます。 愛太夫、渋くて良いです。(^^ゞ で、勘太郎丈・又平と亀治郎丈・おとくの夫婦は 人の良い亭主に、姉さん女房の感じ あるいは、今時のお若いカップルの様な感じです。(笑) バランスとして おとくの方が前に出てしまう感じなのです。 もしかすると、逆の配役の方がしっくりしたのかな・・・とも思いました。 ですが それぞれを拝見いたしますと これは、もう大健闘でございます。 勘太郎丈・又平ですが 今回の舞台を拝見いたしまして、この又平というお役はスゴク難しいお役なのだろうな〜っと、改めて感じました。 まず、舞台に上がってしばらくは おとくの方がいろいろ喋っておりますので ここはもう、そこに居るという存在感のみで客席に‘居る‘事を訴えるわけで こうなりますと、やはり難しいですね。 一生懸命だけでは埋められない何かがあるのでしょうね。 頑張っていらっしゃるのは スゴク伝わるのですが やはり、おとくの喋りにのまれてしまいます。 おとくの喋りから流れが又平に移って この又平は‘良い人‘で、今までも頑張ってきたのだという事は伝わるのですが 吃音であるが故の内面の屈折した心情が重みとなって伝わってきません。 難しいのだと思います。 ストレートに‘一生懸命な人‘ではなく 自らに負い目を持つ人の屈折が見えてこないのです。 これは 心情が伝わらない事もございますが 演技としての‘技‘でもイマヒトツです。 吃音になっていないのですね。(^_^;) ‘らしく‘は見えるのですが 自分の想いを伝えようとする時に、吃音であることで思うように伝わらない 気持ちに言葉がついてこないもどかしさ 気持ちの前のめり状態が‘技‘として見えてきません。 最後には 思いのたけを叫んでしまうのです。 叫ぶ事で、土佐の名字が欲しいという思いは伝わるかもしれませんが それでは‘吃又‘にはならないように思います。 屈折した又平を見せるのは やはり、とても難しいのだと思います。 ですが ここまで又平の想いを伝える舞台をお勤めですので これから先がとても楽しみです。 大頭の舞は見せてくれます。(^。^) 亀治郎丈・おとくは、姉さん女房な感じです。(笑) 何とかして又平に名字を与えてもらおうと一生懸命な事が伝わります。 ですが、イマヒトツ又平とのバランスが良くないです。 おとくが前に出てしまって 又平が小さく見えてしまいます。 姉さん女房タイプのおとくですが 見様によっては母親に近い雰囲気を感じます。 なんと申しましょうか 両腕手で又平を抱きかかえてしまうような心情なのです。 配役のバランスもあるのかな〜 などと思ったりもいたしました。(^_^;) ですが、修理之助が将監の命でこの場を去り 竹本の三味線が連れ弾きになって 舞台の様子が変わりますと ここから、台詞は多くございませんが おとくの細々とした仕事が多くなります。 この間の又平への想いが すごくよく伝わりまして 強い‘情‘を感じます。 ‘待ってくださりませ‘っと、又平の手を押さえる時の思い入れがとても良いです。 特に、「手も二本、指も十本」の台詞は おとくの又平を想う気持ちが伝わります。 しばらく舞台に見入ってしまいました。(^^ゞ それと、大頭の舞の時の鼓も良いです。 今までに見た中では 一番良い音だと思います。 前後いたしますが 愛之助丈・狩野雅楽之助は、柔らかな感じもございましたが 思っていたよりキッパリ感がございました。 上方の役者さんですので ‘狩野雅楽之助って、どうよ?‘ っと思っておりましたが 決まり決まりが、とても大きくてキッパリした立派な狩野雅楽之助でした。 台詞が深く大きく聞こえるのが良いです。 幕切れは花道に出るやり方ではございませんで 舞台で決まって幕になります。 ☆「弁天娘女男白浪」も、やはり何となくテンポが速いような気がいたしました。 なぜかしら?(笑) この舞台は世話物でコテコテしたところがございませんので わりと気楽に見ておりました。 浜松屋店先 七之助丈・弁天は、出だしの花道のところから可愛くて楚々として良いです。 娘姿が良いのは女形の舞台をお勤めですから まあ、そのとおりなわけですが 正体を現した後が良いのですね。 私、もっと線が細いかと思っておりましたが しっかりとして勢いがございます。 白浪と申しますか ちょっと見、好青年に見えてしまう感じもあるのですが(笑) 骨のある弁天だと思いました。 それが無理に、粋なキッパリ感を出そうとしているわけでは無いので 違和感を感じないのです。 獅童丈は ‘浜松屋店先‘の南郷力丸が、昼夜見た中では一番良かったと思います。 たぶん、弁天とのやり取りがスムースで違和感を感じなかったからだと思います。 ですが、世話物であっても もう少し台詞に歌舞伎味が欲しいと思いました。 亀鶴丈・鳶頭清次は チャッキリとした江戸風な雰囲気があると思いますが ‘この鳶頭で、もめ事が解決するように思えないな〜‘ っと、いった感じもいたしました。 少し軽い感じのする鳶頭です。(^^ゞ キッパリ感がとても良いので これはゼヒ!年齢を経て見てみたいです。 これもなかなか以外だったのですが(笑) 愛之助丈の日本駄右衛門が太さがあって良いですね。 台詞や声の使い分けが上手いのでしょう。 腹の底から出るような太い台詞は日本駄右衛門に合っていると思います。 こちらも年齢を経て再見してみたいです。 巳之助丈・宗之助は 声を高く使っていらっしゃるので かすれてしまって、台詞が少し聞きづらい感じでした。 私の好みを書いてもしかたないのですが(笑) 修理之助の方が良かったです。(^^ゞ 稲瀬川勢揃い 川音で幕開き 捕手の台詞で状況説明の後、浅葱幕を振落として 満開の桜の土手です。 順番に書きますと・・・ 愛之助丈・日本駄右衛門 十分に大きさがございます。 七之助丈・弁天 少し力み過ぎたでしょうか、声がかすれ気味でした。 亀治郎丈・忠信利平 一番、カッコ良かったですが もしかしたら、日本駄右衛門でも良かったのでは・・・? 勘太郎丈・赤星十三郎 柔らかい感じが良くて、赤星らしいです。 獅童丈・南郷力丸 大きく見えるのですが、やっぱり歌舞伎味がイマヒトツで 台詞のハリが少ないです。 全体には、とても楽しめる舞台でした。 |