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| 国立大劇場 11:30開演 三階上手よりの席 |
*平家女護島 俊寛 二幕 *昔語黄鳥墳(むかしがたりうぐいすづか) うぐいす塚 三幕六場 |
平家女護島 俊寛 六波羅清盛館の場 平相国入道清盛:彦三郎 能登守教経:松江 三位中将重衡:宗之助 梅の局:鐵之助 松の局:歌江 俊寛妻東屋:高麗蔵 鬼界ヶ島の場 俊寛:幸四郎 千鳥:芝雀 丹波少将成経:染五郎 平判官康頼:錦吾 瀬尾太郎兼康:段四郎 丹左衛門尉基康:梅玉 六波羅清盛館の場 舞台は京・清盛の館 六波羅踊りを見ながらの酒宴が催されています。 折りしも 高倉天皇の中宮、清盛の娘、徳子の懐妊による安産祈願の恩赦が行われる事となりました。 鹿ヶ谷事件での流人も赦免される事になったのですが 清盛は自らの配慮で僧都に取り立てたにも係わらず裏切った俊寛を憎く思い 俊寛のみ島に残す事にします。 これを聞いた能登守教経は 清盛の嫡男・重盛の、流人は全員赦免するように、との言葉を伝えますが清盛は聞き入れないのでした。 さらに、清盛は 俊寛が流罪になった後に捕らえた、俊寛の妻・東屋を引き出させると 側仕えをするよう言います。 東屋は清盛の命を拒みますが 清盛は夫・俊寛を島から呼戻すのは東屋の気持ち次第と言い残し、この場を去ります。 局たちが東屋を説得するところへ能登守教経がやって来ます。 局たちがこの場を去ると 東屋の心情を察している能登守教経は 貞女を立て、清盛にも逆らわずにすむために 東屋に自害する事を勧めます。 東屋は能登守教経に夫・俊寛のことを頼むと、自害するのでした。 鬼界ヶ島の場 あらすじはこちらでどうぞ 昔語黄鳥墳(むかしがたりうぐいすづか) うぐいす塚 佐々木源之助、大仁坊:染五郎 腰元幾代:芝雀 長者娘梅ヶ枝:宗之助 左衛門妻玉木:東蔵 長者左衛門:梅玉 淀与三右衛門:幸四郎 序幕 天満天神の場 舞台は大坂天満天神 長柄の長者左衛門の娘・梅ヶ枝が腰元・幾代らを供に参詣に来ています。 陽気の良い日なので 梅ヶ枝は、日ごろから側に置き可愛がる唐琴と名付けた鶯を籠から出して放してやります。 唐琴は呼べば飼い主のもとへ戻る賢い鶯ですが 突然現れた大鷹に襲われてしまいます。 逃げる唐琴を見た梅ヶ枝が助けを求めると どこからか礫が飛んできて大鷹を退治します。 見れば、そこには粗末な衣服の若者がいました。 若者の名は佐々木源之助といい 唐琴を受け取った梅ヶ枝は、源之助を見染めて短冊に恋歌を詠んで渡します。 しかし、源之助は短冊を気にすることもなく、報謝を受け取り 梅ヶ枝の一行を見送るのでした。 二幕目 長柄長者屋敷の場 舞台は長柄長者の屋敷 先日の天満天神参詣の折に見染めた佐々木源之助を想い梅ヶ枝は煩ってしまいました。 医師の治療も役に立たず 心配した幾代は梅ヶ枝に恋の相手を尋ねます。 相手が先日の粗末な衣服の若者・佐々木源之助と知った幾夜は驚きますが 梅ヶ枝のために縁結びをする事にします。 しかし、これを奥で聞いていた梅ヶ枝の父・長者左衛門は 釣り合わぬ恋ゆえ、祖先への義理が立たぬと反対します。 父の反対に泣き伏す梅ヶ枝を見て 幾代が、このままでは家の跡継ぎである梅ヶ枝の命にも係わる事だと取り成しますが 左衛門は許しません。 そこへ左衛門の後妻・玉木が現れ 自分は梅ヶ枝には継母で、それゆえ義理の娘を見殺しにはできぬので内祝言をして婿の人柄を見極めてはどうかと提案します。 梅ヶ枝、幾代、玉木と三人に頼まれて左衛門もしかたなく婿取りを許し 幾代は急いで佐々木源之助を捜しに出かけます。 皆がこの場を立ち去ると 一人残った玉木は、婿ともども梅ヶ枝を追い出し 情夫・大仁坊と共に長者の家を乗っ取ろうとほくそ笑むのでした。 淀川堤の場 舞台は淀川堤 梅ヶ枝のために早く天満天神で見染めた若者を捜そうと幾代がやって来ます。 しばらく尋ねて歩くと ようやく若者に出会うことができます。 さっそく幾代は若者・佐々木源之助に梅ヶ枝の婿になって欲しいと頼みます。 はじめは驚く源之助でしたが 梅ヶ枝の病が治れば出国は自由、という条件に婿入りすることを決めます。 実は佐々木源之助は 河内国の大名・佐々木源太左衛門の嫡子で 実弟・源吾に騙まし討ちされた父・源太左衛門と、その後に殺された母の敵討ち さらに、奪われた家の系図を捜すために 物乞いに身をやつしているのでした。 大詰 長柄長者屋敷奥座敷の場 舞台は長柄長者屋敷の奥座敷 梅ヶ枝と源之助の祝言のための正客として招かれた淀の城主・与三右衛門が長者左衛門と共にやって来ます。 与三右衛門は 以前、淀の川浚いを拝命した折、その資金援助を長者左衛門より受け それ以来、親類付き合いをしていました。 ここへ、長裃の颯爽とした源之助が現れます。 婿の源之助に挨拶した与三右衛門の話から 与三右衛門は源之助と同じ佐々木一族で 淀の川浚いは、殺された源之助の父・源太左衛門の代わりに拝命したことがわかります。 皆がそろったところで 花嫁の梅ヶ枝がやって来ますが ここで、玉木が婿・源之助に恥をかかせて追い出そうと試みます。 はじめはお茶の作法を試し、次は謡い、 何かと邪魔をする玉木でしたが お茶の作法も、鼓や太鼓を打ちながらの謡いも、見事な源之助にやり込められてしまいます。 これを見た長者左衛門も喜び 盃事のために席を移す事になりました。 源之助を残し皆がこの場を去る折 玉木の懐から手紙が落ち これを与三右衛門が拾います。 一人この場に残った源之助がこれからの仇討のことを考えていると 背後から与三右衛門が槍で突きかかりますが 源之助はこれをかわします。 すると、与三右衛門は 佐々木源之助の名を呼び 幼い時に会った記憶から婿が源之助であることを見抜いたと言います。 驚く源之助でしたが 父の闇討ち、母の殺害について語り 仇の叔父・源吾を討つために身をやつして捜していたと話します。 すると与三右衛門は 源吾が家の系図を所持している事から、佐々木家相続の口添えを頼むために 淀の城下にいる事を教えます。 はやる源之助に 与三右衛門は仇討の赦免状を得てから仇討するよう言います。 源之助は奪われる事なく手元に残った、お家の重宝‘朝日丸‘を与三右衛門に見せ 仇討を誓うのでした。 長柄長者屋敷奥庭の場 舞台は屋敷の奥庭 梅ヶ枝が縁結びの唐琴に話しかけているところへ 源之助が現れます。 喜ぶ梅ヶ枝でしたが 源之助が屋敷を去ろうとするので 懸命に止めます。 しかたなく 屋敷に留まると言う源之助の言葉に安心した梅ヶ枝がこの場を去ると 源之助は事の経緯を書き残し屋敷を出てしまいます。 戻ってきた梅ヶ枝は 源之助が佐々木の若殿で敵を捜していることを知ります。 唐琴を放して源之助の後を追わせようとしますが 唐琴が隣座敷を気にして騒ぐので障子を開けてみれば 玉木と大仁坊が忍び逢っているのでした。 大仁坊はすかさず梅ヶ枝に襲いかかり 書置きを書かせると、わざと逃がします。 面倒のない場所で梅ヶ枝を殺そうと大仁坊がこの場を去り 玉木も人目につかぬ様この場を去ります。 様子を見に来た幾代は 誰も居なくなった座敷で 先刻の源之助と、大仁坊に書かされた梅ヶ枝の書置きを見つけ 慌てて跡を追うのでした。 草土手の場 舞台は草土手 源之助の跡を追って梅ヶ枝がやって来ます。 しかし待ち伏せしていた大仁坊と争い ついに斬り殺されてしまいます。 ここへ梅ヶ枝を捜しにやって来た幾代が しきりと鳴く鶯の声に、こときれた梅ヶ枝を見つけます。 ところが、悲しむ幾代にも大仁坊は襲いかかるのでした。 この時、再び鶯が鳴きだし 鶯の声に導かれるように源之助が現れます。 幾代と争う大仁坊に気付いた源之助は 大仁坊に斬りかかり、打ち倒します。 すると それまで、しきりに鳴いていた唐琴が突然死んでしまい これと引き換えに斬り殺された梅ヶ枝が生き返るのでした。 源之助と幾代が喜ぶところへ 長者左衛門が現れ、玉木と大仁坊の企みは与三右衛門が拾った手紙から知れるところとなり 玉木は自害したと伝えます。 これで、長者の家は安泰となり この地に忠義な鶯の塚を建てる事になり 源之助はお家再興のため仇討に向かうのでした。 |
5日に見にまいりました国立大劇場での「平家女護島 俊寛」と「昔語黄鳥墳 うぐいす塚」の感想など書かせていただきます。 ☆今回の「平家女護島 俊寛」は「鬼界ヶ島」の前に六波羅での清盛と東屋のお話がプラスされております。 「六波羅清盛館の場」ですが近年では2回、ともに国立劇場で上演されています。 まず「六波羅清盛館の場」ですが これは、少し地味な感じがいたしました。 所は六波羅、清盛の館で 幕開きすぐに腰元たちが巫女の様ないでたちで‘六波羅おどり‘を舞い 舞台面は艶やかなのですが どうも、舞台全体に華がございません。 まだ、3日目という事もあるのかもしれませんが なぜだか、イマヒトツ舞台面が寂しく見えるのですね。 それと テンポが遅く、舞台が長く感じられ 幕切れ前も思い入れがなく盛り上がりません。 清盛・彦三郎丈、やはり台詞が時代物らしく 重みがあって良いです。 え〜もう、横暴清盛の感じ100%でございます。(笑) 花道に東屋が現れて七三で竹本が”口あんぐり”と言う様な語りのところがあるのですが ここ、舞台の清盛そのまんま、口をぽか〜んと開けて東屋を見るのですね。 笑いました。(^^ゞ 東屋・高麗蔵丈は花道からの出になります。 ここは竹本の語りでの出になるのですが 七三で”つくづくながめ〜”で決まる様なのですが どうも、このあたりからイマヒトツです。 っと、申しましょうか たぶん、今回の舞台の東屋は‘哀れな感じ‘を出そうとしているのだと思われました。 ですので 衣装や鬘も質素な感じです。 捕らわれて六波羅に連れてこられたわけなのですが それでも、ホントニ罪人の様な雰囲気で華がないのです。 哀れは感じますが位を感じません。 横暴な清盛を毅然とた心情で跳ね除ける芯の位を感じないので 最後に自害しても、キッパリ決まらないのです。 教経に言われたのでなんとなく自害してみました っと言う感じです。 ですので 何で、この東屋を想って俊寛は島に残る事にしたんだろ〜 っと思ってしまいました。(^_^;) 鬼界ヶ島で瀬尾は、東屋は清盛の言う事を聞かなかったので首を斬られた と言いますが、自ら死を選んだのですね。 もう少しまともに状況を話していれば瀬尾は斬られなかったかもしれないな〜っと思ってしまいます。 教経・松江丈 真面目な感じはございますが、やはり位と重みを感じません。 「俊寛が妻あづまやとは汝よな、某などは朝敵退治の大将か、」っと続く台詞も とりあえず言ってみました っと、言う感じで ”平家の中にも小松殿か能登殿かと一、二と言ふて文武二道の御大将”には見えないのです。 舞台では東屋の首を斬るところで幕になりますが この後、教経は討ち落とした首を清盛のところへ持って行き、清盛をやり込める場面がございます。 横暴短気な清盛をわずかでもやり込める人物なわけなので 機転の利く腹の据わったところがないと面白みが出ないのだと思います。 歌江丈、鐵之助丈 脇をしっかり押さえていらっしゃいます。 でも、あれだけではもったいないな〜。 続きまして「鬼界ヶ島」ですが これは、良いと思いました。 2日に演舞場を見ておりますので どうしても比べてしまうのですね。(^^ゞ どちらも それぞれに特徴があるのですが この舞台を見て思いましたのが”この舞台が私の知っている「俊寛」だわ!”です。 コッテリした義太夫狂言で 粘る語りに決まり決まりでジワット心情が伝わる舞台です。 思い入れがあり 決まり決まりの見得が大きくタップリしています。 また、それぞれの台詞がコッテリと義太夫狂言の台詞なのですね。 こう書いてはなんですが・・・聞き比べるとはっきり違うのが分かるのですね。 驚きました。(^^ゞ いつもは、幸四郎丈の義太夫狂言は どちらかと言えばアッサリした雰囲気がございますが 演舞場を先に見ておりますので そのせいもあるのでしょうか、ジックリとしているように見えました。 幕開きすぐから 何が違うのかな〜っと思っていたのですが ‘あ〜!‘っと思いましたのは この舞台からは都、京の風情、品格が感じられるのです。 前の幕があったからという事ではなく 役者さんに奥行があるのだと思いました。 第一幕「六波羅清盛館の場」は緞帳が上がって舞台が始まりますが 二幕目の「鬼界ヶ島」は定式幕で、能管と鼓の下座に太鼓の波音で幕開きになります。 竹本は喜太夫です。 オキの後、浅葱幕を振落として下手奥から俊寛・幸四郎丈の出となります。 大きいと思いました。 やはり老けているわけではなく、鬼界ヶ島の暮らしゆえの足取りです。 ですけれど その姿に、都人の風情があり さらに、品格を感じます。 目の前の俊寛はボロを着て、ヨロヨロ歩いているわけですが もとは、都人で後白河院の近くに居た人物で政に係わっていたわけで その、風情を感じる事ができます。 これは成経・染五郎丈 康頼・錦吾丈も同じです。 染五郎丈の成経は少しはんなりした感じが都人風で 錦吾丈の康頼は物静かですが十分に品があり幅を感じる康頼です。 お二人とも、とても良いと思います。 千鳥・芝雀丈が成経を慕う姿がとてもかわいらしく、それでいてたっぷりの義太夫狂言の雰囲気がございます。 また、島の海女ですが節度がある千鳥です。 瀬尾・段四郎丈 竹本の呼出しで船の上からの出になります。 憎々しいのはもちろんですが、練れた感じがございまして荒さを感じません。 俊寛・幸四郎丈と対していてもキツイ感じがしないので憎々しさの中にも‘京から来た‘雰囲気がございます。 丹左衛門尉基康・梅玉丈は、さすがの捌き役で スッキリと品のある感じが良いと思いました。 瀬尾が言った言葉を、そのまま瀬尾に返すところ(「慈悲も情けも身どもは知らぬ 人が憂き目辛い目見ようとも 見ても見ぬふり、知らぬふり」たっだと思うのですが この台詞のところです)梅玉丈の基康はクールでカッコイイです。 客席で見ていて 分かっているのにニヤッとしてしまいます。 まあ、考えてみれば 基康だって、瀬尾に対してとんでもなく皮肉なわけなのですが そう思わせないところにニヤッとするわけです。(^^ゞ 船が島を出る時は船の綱は舞台上にございます。 上手の船から舞台中央に伸ばした状態です。 ですので 船が島から遠ざかるところで 俊寛は綱を引きます。 ここは、”浮世の船には望みなし”と言っても 無意識に綱を引く感じです。 気持ち的には まだ、現実が見えていないのだと思います。 自分でも気付かないけれど、心の奥底にある凡夫心は そう簡単には消えないのですね。 綱が手から離れて「お〜い」と船に叫びかけ 船から3回ほど小さく声が聞こえます。 で、舞台前面で「お〜い」と叫んで舞台奥の庵へ向かいます。 ここまでもじっくりした流れなのですが ここから、気持ちが現実に向き合うところの変化が義太夫の語りと同じ様にタップリした粘っこい感じでじっくりと切り替わります。 流れとしては 舞台奥の庵に向かうところから、庵の柱(っと、言うのでしょうか)にすがるようにして 位置的には花道の方向を見る(沖の船を見ているわけですが)あたりまでの間に徐々に現実の状態に気が付き 我慢しきれなくなって、一気に花道に出る感じです。 粘っこい中にも、しっかり緩急がございます。 所作にもそれほど大袈裟なところがなく ここにいたっても、やはり都人の風情があります。 波に押し戻されて岩に登りますが ここでもタップリして、沖を見据えてグーット染み入る様な余韻が残ります。 最後の幕切れ前の思い入れと申しましょうか 沖を見つめた無常観と申しましょうか 染み入る様に重いのですね。 重圧でとても良いと思いました。 ☆「昔語黄鳥墳 うぐいす塚」は復活狂言という事で古典にプラスアルファでの上演だそうです。 (でも〜S4年に上演されていて その後、小芝居ではS30年代まで上演されていたという事ですから 復活というほど、以前ではないのですよね。S30年代で復活と言われてしまったら 私などは化石ですわ!) 全体に、大坂が舞台で上方風だという事なのですが う〜ん、やはり東京の役者さんが上方風の舞台をお勤めになるのはなかなか難しいのでしょうね。 染五郎丈には、はんなりした雰囲気はあると思うのですが 上方風にはイマイチ見えないです。 それと 3日目という事もあってか 舞台のテンポが遅く、舞台転換に多少時間がかかる様な気がします。 いろいろ盛りだくさんで 面白いのですが その分、散漫になってしまっているようです。 全体の流れの中で ここ一番の見せ場が 大きな山になっていません。 もう少し日にちを経て緩急が付くと 見せ場のたくさんある舞台ですので もっと、面白くなると思います。 でも・・・淀川堤の場での‘おしりかじり虫‘は・・・(~_~;)・・・私は、オモイッキリ引いてしまいました。 あんなにたくさん歌わなくても・・・最後が「なんだ、みんなの歌か」って・・・そこまで言うのですね・・・。_| ̄|○ 天満天神の場での源之助・染五郎丈 スッキリしていて良いです。 見染めのところなどは はんなりした感じもございます。 ですが、‘やつし‘には見えなかったな〜。(^_^;) 淀川堤の場は 乞食との立ち回りあたりからカッチリ武士で、この後からは舞台が大坂とは思えないくらいです。(^_^;) これは染五郎丈だけではございませんで 梅玉丈も幸四郎丈も同様です。 なら、舞台を関東にしてしまえば良かったのでは・・・? 長者の屋敷では、眼目の染五郎丈の鼓と太鼓がございます。 ここは、ケッコウ緊張感がございまして 面白いです。 締め太鼓を打ち上げて決まったところなどは 颯爽として、大きくきっぱりとしています。 せっかくですから 他の部分をテンポアップして この場面をもっとジックリ見せて欲しいな〜と思いました。 できれは唄も染五郎丈で見たいような気もいたしますが 途中で玉木が邪魔をするので難しいですかね。 見た目には 玉木・東蔵丈とのからみも面白いです。 ここも、日にちを経て練れてくると もっと良くなると思います。 で、この後に淀与三右衛門・幸四郎丈との立ち廻りがございます。 見どころイッパイなのです。(^^ゞ 続く奥庭の場で染五郎丈は二役目の大仁坊に変ります。 この大仁坊、法界坊みたいです。 雰囲気がケッコウ良いのです。 先々、法界坊を見てみたいと思いました。 草土手の場は大仁坊と源之助の早がわりです。 染五郎丈、盛りだくさんの奮闘公演でございます。 声も多少かすれる時もございますが 十分に許容範囲だと思いましたので このまま、順調に楽までいけば良いな っと、思いました。 思いますに 染五郎丈がだ〜い好きな方には超嬉しい舞台ではないかと思います。(^^ゞ 芝雀丈がしっかり者で、細々したした事をこなす腰元の幾代をお勤めです。 マメマメなところが良くて 舞台に篤みが出ます。 武家屋敷の腰元の様に見えますが とりあえず、安心して見ていられました。 梅ケ枝・宗之助丈は頑張っていらっしゃって 可愛い梅ヶ枝です。 玉木・東蔵丈 こういうお役って珍しくないですか? そんな事ないのかしら・・・悪いのですが、それほど悪く見えないのですね。 何と申しましょうか、憎々しさが少ない?っと言う感じです。 長者左衛門・梅玉丈は 賢いのか、そうでないのか?なキャラクターに見えました。 はじめに梅ヶ枝が源之助を見染めた事を知った時も身分を理由に却下しますし(まあ、これは当然かもしれませんが あまりにも、普通の長者様です) 妻の玉木に情夫が居る事も知らないわけですから これでは、千年続く長者の家は続かないんじゃないですか〜。(^_^;) どう見ても ダメお父さんなのです。 キャラクターが中途なので 台詞がもっともらしくても、薄く感じてしまいます。 どうも、梅玉丈の雰囲気とキャラクターのダメダメが一致しないのです。 舞台の篤みを出せる方ですので このチグハグはチョッともったいないかもしれません。 淀与三右衛門・幸四郎丈 はじめはどなた様?っと思ったのですが(笑)源之助の父親とご一門という事で 歌舞伎らしい登場人物です。 舞台が大きくなります。 最後は鶯が身替りになって、めでたしめでたしです。 劇中の鶯は 差金で飛んだり、上から糸でつるしたり(これは、ほのぼのします(^。^) )、ドロドロドロの太鼓でたくさん集まって大仁坊を襲ったり(ヒッチコックみたい(^^ゞ ) 見ておりまして、楽しいです。 全体に、もう少し整理されて流れがよくなりテンポアップしてくると ダレる事もなく さらに面白くなると思います。 |