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| 歌舞伎座 昼の部 三階B中央の席 |
*NINAGAWA 十二夜 |
NINAGAWA 十二夜 斯波主膳之助 獅子丸 実は 琵琶姫:菊之助 織笛姫:時蔵 安藤英竹:翫雀 大篠左大臣:錦之助 麻阿:亀治郎 海斗鳰兵衛:権十郎 比叡庵五郎:團蔵 舟長磯右衛門:段四郎 左大弁洞院鐘道:左團次 丸尾坊太夫 捨助:菊五郎 舞台は大篠左大臣の館 大篠左大臣は公家の織笛姫を想っているのですが、父と兄を続けて亡くした織笛姫は大篠左大臣の想いを受け入れてはくれません。 舞台は紀州灘の沖合い 父母を亡くした斯波主膳之助と琵琶姫の双子の兄妹は船で旅に出たのですが、嵐のために船が難破してしまいます。 琵琶姫は舟長磯右衛門に助けられ紀伊国加太の浜に流れ着きます。 折りしもここで磯右衛門から この辺りの領主が仁徳厚い大篠左大臣である事を聞いた琵琶姫は男姿となり素性を隠し獅子丸と名のり 大篠左大臣に仕える事にします。 舞台は再び大篠左大臣の館 小姓として大篠左大臣に仕える事となった獅子丸(実は琵琶姫)は大篠左大臣の命で織笛姫に文を届ける事になります。 密かに大篠左大臣を慕うようになった獅子丸(実は琵琶姫)でしたが 主の命とあって織笛姫の館へ文使いに出かけます。 ところが織笛姫は美しい若者の獅子丸を実は女性、琵琶姫とは気付かず想いを抱くのでした。 舞台は同じく織笛姫の館 酒びたりの日々の織笛姫の叔父・左大弁洞院鐘道と右大弁安藤英竹は 頑固で自惚れの強い執事・丸尾坊太夫を煙たく思っています。 ところが、丸尾坊太夫が織笛姫を想っている事がわかり 侍女・麻阿と共に織笛姫の筆跡を真似た文を丸尾坊太夫に拾わせ騙すことにします。 丸尾坊太夫は偽の恋文とは気付かず 文に書いてあるとおりの着物を着て薄ら笑いを浮かべ織笛姫の前に現れるのですが あまりの事に姫は呆れ、丸尾坊太夫は狂人扱いされ一間に閉じ込められてしまいます。 一方、嵐で船が難破した時 琵琶姫と離れてしまった斯波主膳之助は 海賊・海斗鳰兵衛に助けられ紀伊国へやって来ます。 左大弁洞院鐘道らは織笛姫との結婚を急ぐ安藤英竹に手を焼き、獅子丸と決闘させる事を思いつきます。 果し状を届けた比叡庵五郎に連れられて獅子丸が現れると 安藤英竹が物々しいいでたちで現れ いよいよ決闘が始まります。 ところがここへ斯波主膳之助を追って来た海賊・海斗鳰兵衛が通りかかり 獅子丸を助けます。 斯波主膳之助と見間違えたのですが そのために役人に捕らえられてしまいます。 海斗鳰兵衛が役人に連れて行かれると 様子を見に来た織笛姫は、館近くへ来た斯波主膳之助と出会います。 織笛姫は斯波主膳之助を獅子丸と思い込み 館へ誘うと自らの想いを伝え、斯波主膳之助は戸惑いながらも織笛姫の想いを受けるのでした。 舞台は織笛姫の館 獅子丸に心惹かれはじめながらも織笛姫への想いを断ち切れない大篠左大臣が館に来て織笛姫に想いを伝えます。 しかし、織笛姫はこれを受け入れてはくれないのでした。 大篠左大臣が館を去ろうとすると 従う獅子丸に織笛姫が‘我が夫‘と声を掛けます。 これを聞いて 大篠左大臣は主従の縁を切ると怒り、織笛姫は先刻の約束はどうなったのかと言い、獅子丸はただ戸惑うばかりです。 折りしもここへ安藤英竹が獅子丸に頭を割られたと言って逃げてきます。 ところが、見ればここにも獅子丸がいるので驚きます。 大篠左大臣は獅子丸に様子を見てくるよう言いつけ 獅子丸が見届けに行くと、入れ違って安藤英竹を追って来た斯波主膳之助が現れ さらに、様子を見に行った獅子丸が戻ってきます。 二人の獅子丸に驚く人々でしたが 斯波主膳之助と琵琶姫は互いの無事を知り喜びあうのでした。 役人に捕らえられた海賊・海斗鳰兵衛は斯波主膳之助を助けた事から罪を許され 丸尾坊太夫も騙された事がわかり 琵琶姫と大篠左大臣、斯波主膳之助と織笛姫はそれぞれめでたく結ばれるのでした。 |
☆台風4号の影響で雨が降る中、歌舞伎座に行ってまいりました。(^^ゞ 「NINAGAWA 十二夜」は一昨年が初演でございまして 今回は再演、さらに先月博多座での公演の後スグに引き続きで歌舞伎座での上演という事ですので お話の流れはスッカリ良くなって出来上がっております。 全体では テンポUPされていてダレて間延びするところがございません。 とても楽しく見ていられます。 台詞も、前回はゴチャゴチャとして、じれったくなってしまう事があったのですが 今回は、 全体にバランスよく言葉遊びを残しながらテンポUPされていました。 また、舞台面がとても美しく 展開も速くて良いです。 3階から見ておりますと いつもは見えない様なところが鏡に映って見えたり 多角的に、より立体感が出ていて面白いです。 さらに今回は前回より歌舞伎に引き付けた感じの舞台になっていると思いました。 それぞれ、少しずつですが個々の役者さんの見せ場があったり かなり効果的に竹本や下座が使われていたりしましたし 舞台上の役者さんが各キャラクターを歌舞伎の範疇で手の内に入れた様にも感じました。 ところで 二幕目のはじめのところで菊之助丈の獅子丸の踊りがございますが ここは「京鹿子娘道成寺」からアレンジしたのでしょうか? ちょうど烏帽子の後の「>言わず語らぬ我が心」あたりの一節があったように思います。 で、この様に 舞台の見え方よりも、役者さんの見え方に重心が移って・・・っと、申しますか 再演ですので舞台の見え方は既出なわけで 篤み深みを感じるのは、やはり役者さんだということでしょうか・・・歌舞伎に引き付けた感じになっているのですが そういたしますと、やはり演出が‘しすぎ‘に見えるところがあったりするのでございます。 ひっくり返せば いかに、歌舞伎が時間と努力の中で洗練されて 人を中心に人から発信される、ピュアな部分が継承されてここまできたのかという事がわかります。 マズ、ありえないことではございますが 幕開きスグのボーイソプラノとチェンバロを竹本で語りと三味線のオキにしてしまってもいい様な 舟の難破のところも、あれだけ早がわりがあって下座も同時に使われているのですから 音響と照明の効果がない嵐で、完全に下座のみでもかなり盛り上がれるのではないかとか ‘ここが、幕開きスグの勝負どころだろ‘っと言われそうな感じですが でも、見ておりましてなんとなくその様に感じてしまいました。 竹本でも愛太夫のような声質の方であれば けっこう、ピッタリきそうな気がしたのです。(^^ゞ まあ、これは舞台を見ておりまして ぼや〜っと思い浮かびました私のイメージでございますのでご勘弁くださいませ。m(__)m 役者さんでは 私が一番に‘おっ‘っと思いましたのが時蔵丈でございます。 可愛らしくて綺麗な織笛姫で さらに、とても存在感がございます。 安定感と申しましょうか 篤みを感じました。 菊之助丈は 獅子丸と琵琶姫のスイッチがCVTの様な感じです。 やはり、前回より行ったりきたりが自在で違和感がございません。 亀治郎丈の麻阿は上手いですね。(笑) 錦之助丈は前回より大きさを感じるようになりました。 で、翫雀丈が大健闘です。(^。^) ‘ぼっく〜‘って・・・ハマってるんですよね。(笑) 前回の松緑丈のインパクトがすごかったので(^^ゞ どうなのかな〜っと、思っておりましたが 別路線で十分にインパクトがございます。(笑) 菊五郎丈は丸尾坊太夫がパワーアップしている感じで、あの どちらかと言えば‘中黄‘に近いような‘うこん色‘の衣装で頭にヒラヒラを付けて客席に向かって二〜ット笑うところなどは 可笑しいですが‘お気の毒‘も感じられてしまいます。 ‘可笑しいけれど ただ、可笑しいだけじゃない‘ところなど やはり、スゴイな〜っと思ったりいたします。 元々楽しいお話ですが、これなら楽日はかなり面白くなるのでしょうね。(^^ゞ |