2006年05月04日            もくじへ戻る トップページへ戻る 
    歌舞伎座 夜の部   一階後方中央の席

  *傾城反魂香(けいせいはんごんこう)
    将監閑居の場
    一幕
  *上、保名
    清元連中
    下、藤娘
    長唄囃子連中
  *黒手組曲輪達引(くろてぐみくるわのたてひき)
    三幕四場

    

傾城反魂香(けいせいはんごんこう)
将監閑居の場
 浮世又平:三津五郎
 おとく:時蔵
 狩野雅楽之助:松緑
 土佐修理之助:梅枝
 将監北の方:秀調
 土佐将監:彦三郎
  舞台は山科の土佐将監(とさのしょうげん)の閑居 ここに近在の百姓たちが田畑を荒らす
  虎を追ってやって来ます。
  騒ぎを聞きつけた土佐将監が奥より出てくると 藪に逃げ込んだ虎が姿を現します。
  これを見た土佐将監は この虎は狩野元信によって描かれた虎で、名筆ゆえ魂が入り抜
  け出したのだと百姓たちに説明します。
  これを聞いた弟子の修理之助は自らの筆で見事に虎を書き消し この功により土佐の名
  字を名乗る事を許されるのでした。


  百姓たちが去ると入れ違えに 土佐将監の弟子で大津絵を描いている浮世又平と女房・
  おとくがご機嫌伺いにやって来ます。
  又平は生まれついて言葉が不自由なので 女房のおとくが、挨拶をします。
  道すがら又平夫婦は弟弟子の修理之助が土佐の名字を許された事を百姓たちから聞き
  自分にも土佐の名字を与えて欲しいと頼みます。
  しかし、土佐将監は なにも功のない又平に名字を与えることはできないと言うのでした。


  ここへ狩野雅楽之助(うたのすけ)が注進に駆けつけ 土佐将監の主筋に縁ある佐々木
  義賢の息女・銀杏の前が連れ去られたと言い 自らは狩野元信の行方を追って閑居を後
  にするのでした。
  これを聞いた土佐将監は 又平の申し出を聞き入れず 修理之助を銀杏の前の救出に向
  かわせます。
  どうしても土佐の名字が欲しいと願う又平に土佐将監は、絵の道での功により名字を与え
  るので 武道で功を立てても名字は与えられないと言うのでした。


  修理之助が銀杏の前の救出に出かけ、土佐将監も北の方とともに奥へ立ち去ると 後に
  残された又平とおとくは、望みは断たれたと死ぬ覚悟をします。
  おとくは最後に自分の絵姿を手水鉢に書き残すよう勧め 又平は手水鉢を石塔に見立て 
  一心に自分の絵姿を描くのでした。
  描き終え 最後の水杯のため水を汲もうと手水鉢を見たおとくは 姿絵が石を通して反対
  側に抜けているのに気付きます。
  驚き喜ぶ又平夫婦でありました。
  様子を奥の座敷から見ていた土佐将監が出てきて 又平の筆の功を褒め称えると 土佐
  又平光起(みつおき)という名を与え さらには、銀杏の前の救出も命じ 裃・大小を与えま
  す。
  又平はおとくの鼓で大頭の舞を舞うと 喜んで出かけて行くのでした。






保名
 安倍保名:菊之助

  あらすじはこちらからどうぞ





藤娘
 藤の精:海老蔵
  松の古木にからんだ藤の花房の下に若い娘に姿を変えた藤の精が現れます。
  藤の一枝を手にした娘姿の藤の精はそよ風に誘われるように踊り始め やがて、近江八
  景に合わせてつれない移り気な恋人への想いの様子を踊ると 続いて、「藤音頭」で気分
  を変えて 松にからむ藤を男女の仲に例え 艶っぽく、ほろ酔い加減で娘の恋心を踊るの
  でした。
  やがて暮れてきた日に、春を惜しむごとく 姿を消します。






黒手組曲輪達引(くろてぐみくるわのたてひき)
 番頭権九郎
 花川戸助六:菊五郎
 紀伊国屋文左衛門:梅玉
 鳥居新左衛門:左團次
 新造白玉:菊之助
 牛若伝次:海老蔵
 三浦屋女房お仲:田之助
 三浦屋揚巻:雀右衛門

 序幕 忍ヶ岡道行の場
  舞台は忍ヶ岡 ここへ両替屋の番頭・権九郎が三浦屋の白玉の手を取ってやって来ま
  す。
  吉原を抜け出した白玉と上方へ落ち延びようとするのですが お店から盗み出した路用
  の金を 白玉の情夫・牛若伝次に奪われて 不忍池に落とされてしまいます。
  白玉と牛若伝次は 権九郎を騙し廓を抜け出して 落ち延びようと企んだのでした。
  しかし、追って来た捕手と三浦屋の若い者に取り囲まれ 白玉は引き戻され、牛若伝次
  は一人で逃げて行くのでした。
  不忍池に突き落とされた権九郎が ようやく這い上がってきた時には みな立ち去り、誰
  もいなくなっておりました。


 二幕目 新吉原仲の町の場
  舞台は新吉原仲の町 鳥居新左衛門の門弟たちがやって来たところへ 白酒屋・新兵衛
  が現れます。
  門弟たちは白酒を飲みながら支払いもせず かえって新兵衛を打ち据えるありさまです。
  しかしこれを黒手組の助六が助けます。
  助六は助けた新兵衛の身の上を聞いているうち 新兵衛が助六の父・戸沢助之進が闇討
  ちにあった場所に居あわせた事がわかり 敵の手がかりを知ります。
  さらには新兵衛は助六のなじみの遊女・揚巻の父親でありました。


  助六がいよいよ敵を捜さんとするところへ 先ほどからの様子を見ていた紀伊国屋文左衛
  門が現れ、敵を討つまでは辛抱が大事だと諭し 助六の脇差に封印をするのでした。


 大詰 三浦屋格子先の場
  舞台は新吉原三浦屋の前 客を取らない白玉を折檻していた遣手のお辰が用事で店に
  入り騒ぎが収まったところへ 助六が揚巻の使いの禿に連れられてやって来ます。
  助六が三浦屋の店先で吸付煙草を待っていると ここへ鳥居新左衛門が現れます。
  鳥居新左衛門は 先刻、助六が新兵衛を助ける時に門弟たちを打ち据えたので これを
  遺恨に思い喧嘩をしかけてきます。
  しかし、助六は紀伊国屋文左衛門との約束を守り我慢します。
  すると今度は、足に挟んだ煙管を吸付煙草だと言って助六の前に差し出し ついには、下
  駄を助六の頭に乗せるのでした。
  とうとう助六が耐えかねたところへ 揚巻が店の奥から現れ 二人の間に入ります。
  助六をかばう揚巻に 鳥居新左衛門は揚巻を身請けすると言い出しますが 三浦屋の女
  房・お仲が揚巻はすでに紀伊国屋文左衛門が、約束を守った助六の褒美に 身請けした
  と言うのでした。
  これを聞いた鳥居新左衛門は 腹いせに助六の眉間を刀の鍔で割り 立ち去ります。
  この時、助六は鳥居新左衛門の所持する刀が敵の持つ北辰丸であると知ります。
  紀伊国屋文左衛門から封印を切ってもよいと許しを貰った助六は 敵を討つため鳥居新
  左衛門の後を追うのでした。


 大詰 仕返しの場
  舞台は大屋根の上 助六は打ちかかる鳥居新左衛門の門弟たちを斬り払い ついに鳥居
  新左衛門を討ち恨みを晴らすのでした。




☆今月、一番歌舞伎らしい舞台が この「傾城反魂香(けいせいはんごんこう)」でございました。
 なんだか、観ていてホッといたしました。(笑)

 「傾城反魂香」は1708年初演の全三段の時代浄瑠璃で 近松門左衛門の作でございますが 今日、歌舞伎などで上演されている舞台は これの改作「名筆傾城鑑(めいひつけいせいかがみ)」に基づいた台本なのだそうです。
 近年の舞台では それまでの演出を改めた六世菊五郎の演出での舞台になりました。
 今回の舞台も六世菊五郎の演出に基づくもので 又平の悲しい想いが伝わる舞台になっています。
 で、今回の舞台は幕切れが舞台上での幕切れでございまして 引っ込みがありません。
 たしかに、この時の又平夫婦のウキウキ感は引っ込みがあっての幕切れの方が出るのかもしれないのですが それまでの舞台の流れの延長で見ると スッキリ感やドタドタしない感じが最後までキッチリ通されていて良かったと思います。
 で、上記にも書きましたが‘今月、一番歌舞伎らしい舞台‘と思いましたのは この舞台が浄瑠璃でお話が進むからなのだと思います。
 三津五郎さんが浄瑠璃、竹本にぴったり乗っていらっしゃったからなのでございます。
 さらに 今回の、三津五郎さんと時蔵さんの又平・おとくの夫婦は今回が3度目だと言う事で お二人の息がピッタリでございました。

 三津五郎さんの又平はクセがなくて好きです。
 観ておりまして後に引っかかりが残りません。
 このお話、見方によっては人の持つマイナス面を際立たせてそれだけが印象に残ってしまいかねないのですけれど トッテモいい感じの幕切れであったと思います。
 かといって、劇中での展開が薄いわけでもございませんでした。
 バランスがいのだろうな と思って観ておりました。
 浄瑠璃に合わせた動きがとてもスッキリしていて美しいです。
 言葉が出てこない‘じれったさ‘‘悲哀‘こういったものが バタバタした動きではなく、竹本の語りに乗ってスッキリした動きで伝わってきます。
 たぶん、オーバーに動かなくても 気持ちがシッカリしているので内側から伝わるものがあるのだと思います。
 後半の踊りは三津五郎さんですから上手いです。
 筋書きには「あくまでも又平として」と書いてございます。
 この時の又平のウキウキした楽しげな嬉しい感じがイッパイに伝わってくる踊りで まさに、又平の「大頭の舞」でございました。

 で・・・ここで舞う「大頭(だいがしら)の舞」と言いますのは 「幸若舞」の一流派だそうでございます。
 で、「幸若舞」と申しますのは 中世芸能の一つである曲舞(くせまい:鼓を伴奏として、一つの筋立った物語にしたがって舞う舞い)のひとつだそうで 祝賀の舞いであったらしいのですが 後に、軍記物語などを太鼓や小鼓に合わせて謡い 立烏帽子姿で舞うという様な舞踊になったそうです。
 舞台は、太夫・シテ・ワキ そして鼓方で構成されています。
 あの、織田信長の「人間五十年、下天の内をくらぶれば夢幻のごとくなり」の舞いが「幸若舞」です。
 「幸若舞」は戦国時代に武士に愛好されたのだそうですが そのために庶民から離れてしまったため衰退してしまい 庶民の間で受け入れられた「大頭舞」が残っているだけなのだそうでございます。
 なので、江戸時代に舞いといえば「大頭舞」のことであったそうです。

 時蔵さんのおとくも、とてもいい感じの世話女房でありました。
 又平を想っての行動が気持ちと一緒に伝わります。
 おとくの一生懸命が切ないのですね。
 又平の不自由を補って前に前に出ることが けして強く見えませんし、でしゃばっても見えません。
 又平を想う気持ちからくるのだというのがよくわかります。
 いいおとくだと思いました。
 で、舞台で又平が「大頭の舞」を舞うときの鼓を時蔵さんご自身で打っていらっしゃいました。
 はじめ、あれっと思ったのですけれど やはり時蔵さんが鼓を打っていて 又平の三津五郎さんとピッタリの息でございました。
 「幸若舞」をチョッと調べていて この舞いでの鼓の役割が大きいことを知りまして またあらためて、良い舞台を見せてもらえたと嬉しくなりました。

 それと、彦三郎さんの土佐将監も土佐将監らしいと思いました。
 又平への行動が意地悪に見えてはいけないわけで このあたりの感じがとてもよくて、何とかしてやりたいけれど今のままじゃな〜みたいな感じがあるように見えました。





☆「保名」は「芦屋道満大内鏡」の二段目「小袖物狂い」をも元にしています。
 1818年の初演の七変化舞踊「深山桜及兼樹振(みやまのはなとどかぬえだぶり)」の内の一つだそうでございます。
 1922年に六世菊五郎が新たに演出した舞台が今日に続いています。

 もちろん、今回の舞台も六世菊五郎からの演出の舞台でございまして 舞台がオモイッキリ菜の花のイメージでございました。
 花道の7・3あたりから舞台には菜の花がございまして上手に桜が一本 後の背景は黄色の背景でございます。
 菜の花色の舞台で 清元も裃が目に映える緑でありまして 菜の花の葉っぱでございます。
 また、舞踊も音羽屋の型なのだと思うのですが 花道の7・3で差し金の蝶は飛びませんで視線と下座のオルゴールで‘飛ぶ蝶‘をあらわします。
 全体に春のほわっとした感じがする舞台です。

 菊之助さんの衣装の長袴の色も柔らかい感じの紫で‘紅紫‘に近い色合から 裾に向かって濃くなり‘紫紺‘の様な色合いになっていたようでした。
 可愛い感じの、まさしく美少年の保名です。
 こんなに可愛い感じの保名ってはじめて見ました。
 特別な理屈ぬきで マッタクの好みと言うところですけれど(笑) 菊之助さんの保名スゴクいいと思いました。
 私の中にある保名のイメージにピッタリでございました。





☆「藤娘」は1826年初演の「哥へすがえす余波大津絵(かえすがえすおなごりおおつえ)」の内のひとつだそうでございます。
 で、この舞踊は元は大津絵に描かれた藤娘が絵から抜けて踊り始めるという趣向で それほど長い舞踊ではなかったそうですが 「潮来出島」を途中に入れることで、イメージを膨らませ 評判の舞台になったのだそうです。
 はじめの趣向の大津絵から抜け出た藤娘(藤の花を担いだ遊女)が踊るというのを藤の精に変え 「潮来出島」を「藤音頭」にして、ここで町娘のほろ酔い加減を見せるという演出に変えたのが六世菊五郎です。
 暗転からのはじまりや小村雪岱原案の舞台の大きな松に大きな花房の藤の花など華やかで美しい舞台は 六世菊五郎演出の「藤娘」ならではの舞台でございます。

 私は今までに何回か藤娘を観ておりますけれど 今回の舞台と同じ六世菊五郎の藤娘ばかりでございまして 「潮来出島」を用いました古風な感じの藤娘を観た事がございません。
 どうも、歌右衛門さんや雀右衛門さんが踊っていらっしゃるようなので これからどなたの舞台でもいいのですけれど(笑)、観るチャンスがあればゼヒ観たいと思いました。
 1998年に雀右衛門さんが暗転の板付きではなくて花道から出て七三で「人目せき笠」になる舞台をお勤めになっていらっしゃるのですね。
 出産子育て真っ最中でございました・・・観たかったです。(^_^;)

 で・・・チョッと気になった事を幾つか・・・
「小村雪岱(こむらせったい)」
 1887〜1940 日本画家。
 肉筆画、挿絵、舞台装置などを手がけました。
 泉鏡花の影響を受け、鏡花の本の装丁もしています。
 雪岱の雅号は鏡花から贈られたものだそうでございます。
 泉鏡花の「日本橋」の装丁をこちらで見ることができます。
 http://www.kawagoe.com/tanakaya/museum.html
 (トップページ:http://www.kawagoe.com/tanakaya/index.html)
「藤音頭」
 岡鬼太郎(劇作家・劇評家 二世市川左團次とともに演劇革新を進めました 1872〜1943)作詞の長唄のでございます。
「潮来出島」
 ‘潮来節‘の事で茨城県潮来地方の唄で こちらの名物の‘あやめ‘や‘行きかう舟‘の様子などを唄っています。

 こちらで「藤娘」と「藤音頭」「潮来出島」の歌詞を見ることができます。
 トップページ:http://www005.upp.so-net.ne.jp/kasui/index.html
 →「目録」→「長唄、清元、常磐津の下方の”資料”」→「長唄」
 →「藤娘」  たどりつけましたか〜。(^^ゞ


 さて、「藤娘」は特別に難しいストーリーがあると言ったような舞踊ではございませんで 唄、曲にあわせた各踊りのパーツが組み合わさった感じ(^^ゞ で進んで行きます。
 暗転の後、場内が明るくなると舞台に藤の花を担いだ藤の精がいます。
 そこから 近江八景を唄ったところでクドキになり その後「藤音頭」になります。
 長唄の合の手のあとに 大きな松の後ろから娘姿の藤の精が現れて 可愛らしくちょこちょこ走りで舞台から客席にご挨拶するところからでございます。
 ここが見どころなのだそうですけれど 若い娘がほろ酔い加減になる様子を踊ります。
 可愛らしい中にも艶っぽい感じのする踊りです。
 で、少し早間の感じで軽快になった後 日暮れの雰囲気で幕になります。

 海老蔵さん、頑張っていらっしゃいました。
 こういう「藤娘」も‘あり‘って感じでございます。
 ‘クセ‘になる可愛らしさと申しましょうか・・・。(笑)
 もちろん、玉三郎さんや勘三郎さんの藤娘を思い描いてはどうにもならないのでございますけれど でも、女形のやわらかさを出そうと頑張っていらっしゃるのはわかりました。
 舞台に一人で出られてもとても大きく見えます。
 背丈が大きい事もございましょうけれど そればかりではなくて映えるのだと思います。
 表情の出し方、手や指先の使い方など‘あ〜男だわっ‘っと思わずにはいられないところもございましたけれど あの、舞台映えはさすがだな〜と感心いたしました。
 今月 「江戸の夕映」の本田小六、「黒手組」の牛若伝次、とございましたけれど 「藤娘」が一番綺麗でカッコよくて舞台映えしていたように思いました。
 で、幕切れが花道から入るのですね。
 これって めずらしいですよね・・・。
 藤の精はどこに行くのでございましょう?





☆今月の演目で一番期待しておりましたのが「黒手組曲輪達引(くろてぐみくるわのたてひき)」でございます。
 少し以前にTVで放送されておりました「黒手組曲輪達引」を偶然に見たのですけれど 菊五郎さんの助六がとってもカッコよくて素敵だったので 実際の舞台が見られて良かったです。

 「黒手組曲輪達引」は1858年の初演で「江戸桜清水清玄」の二番目(世話)狂言なのだそうでございます。
 (どうでもいいことですけれど ワタクシ‘江戸桜清水清玄‘って観てみたいです。(笑))
 お話は 「助六」のパロディーでございまして 世話物版「助六」と言った感じでございます。
 「黒手組曲輪達引」の作者は河竹黙阿弥でございますけれど 同じく黙阿弥の「御所五郎蔵」に‘新吉原仲の町の場‘や‘三浦屋格子先の場‘などが、なんとなく雰囲気が似ております。

 序幕は笑えます。(^^ゞ
 清元の‘忍岡恋曲者‘という曲で花道からの道行で始まります。
 ‘忍岡恋曲者‘という曲は舞踊でも使われる曲のようでございまして 日本舞踊で上演(と、言うのかしら)されるようでございます。
 菊五郎さんの権九郎は三枚目、連れ立つ白玉は美しいけれどチョッと悪女、ゼンゼン似合わない二人でございます。
 ここの、場面の菊之助さんの衣装が 赤地に白で‘菊五郎格子‘をデザインした感じでございました。
   菊五郎格子
   参考:http://www4.ocn.ne.jp/~isyo/img/kikugorou.gif
   トップページ:http://www4.ocn.ne.jp/~isyo/
 で、ワタクシ 海老蔵さんの牛若伝次が与三郎にそっくりで(あの頬っ被りのためでしょうか)ギャグだと思ったのですけれど どうも、そうではなかったようでございます。(^^ゞ
 で、なにはともあれ 序幕は菊五郎さんのギャグにかなうものなし、と言った舞台でございました。
 下座音楽で‘恋のダウンロード‘を聞くとは思わなかったですもの。(笑)
 矢鴨の着ぐるみご苦労様でございました。(^^ゞ

 二幕目からが「助六」のパロディーになるのですが、真面目です。(笑)
 「黒手組曲輪達引」の菊五郎さんの助六を‘粋‘って言うんだよねって思うほど粋でカッコイイです。
 花道から出て7・3に来た時の‘粋‘な姿は最高です。
 うまく言えないのですけれど‘粋な大人の助六‘なのでございます。
 グレーの地(白鼠とか桜鼠の様な色合いです)に桜の衣装がいいです。
 こういう色合い好きだったりします。
 で、助六の鬘がチョッと変わっておりまして「御所五郎蔵」の五郎蔵の鬘と同じでございました。
 ‘二幕目‘の鬘が「車鬢のかぶせのんこ、漆のお祭り付き」 ‘大詰‘の鬘が「本毛鬘のかぶせのんこ、漆のお祭り付き」であったように見えました。
 これは「御所五郎蔵」の‘出会い‘と‘縁切り‘の場面での鬘と同じなのですけれど ‘二幕目‘の鬘が‘車鬢‘であったかチョッとはっきりいたしませんでした。

 大詰・仕返しの場は‘駒形六角堂‘なのですけれど 今回は、‘大屋根の上‘たぶん三浦屋の屋根なのでございましょう・・・?
 ここで、大立ち回りとなります。
 大勢の鳥居新左衛門の門弟たちが出て、斜めの屋根の上で立ち回りとなるので見応え十分です。
 さすが、菊五郎劇団はスゴイです。(^。^)

 もともとが「助六」のパロディーでございますし、あまり考えずに楽しんでしまいました。
 ワタクシ、左團次さんは意休より鳥居新左衛門の方が好きです。
 雀右衛門さんはまだプロンプターが付いていらっしゃいましたが 舞台に出られますと華が咲いたようでございました。






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