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| 歌舞伎座 夜の部 一階後方中央の席 |
*お俊 伝兵衛 近頃河原の達引(ちかごろかわらのたてひき) 一幕二場 *二人椀久(ににんわんきゅう) 長唄囃子連中 *水天宮利生深川(すいてんぐうめぐみのふかがわ) 筆屋幸兵衛 一幕二場 浄瑠璃「風狂川辺の芽柳」 清元連中 |
お俊 伝兵衛 近頃河原の達引(ちかごろかわらのたてひき) 猿廻し与次郎:我當 お俊:秀太郎 与次郎母ぎん:吉之丞 横溝官左衛門:團蔵 伝兵衛:藤十郎 第一場 四條河原の場 舞台は京の鴨川・四條河原、ここに遊女・お俊を身請けするために お俊といい仲の井筒 屋の若旦那・伝兵衛を騙そうと 横溝官左衛門と井筒屋番頭・万八、口入れ・勘蔵がなに やら相談ごとをしています。 そこへ話の伝兵衛がやって来たので横溝官左衛門たちはこの場を去るのですが 入れ代 わって、お俊がやって来ます。 伝兵衛は、横溝官左衛門が売りたいと持ちかけた家の重宝の代金に 横溝官左衛門の 仲間の番頭・万八から、騙されて贋金を渡されています。 お俊と出会った伝兵衛は 横溝官左衛門から家の重宝の代金のうち百両を貸してもらえ ることを話て これでお俊を身請けすると喜ぶのでした。 お俊と伝兵衛はしばし、お互いの想いを伝え合っていましたが 迎えが来て、お俊がこの 場を去ると 再び、横溝官左衛門が現れて 伝兵衛の懐の金は贋金だと言うのでした。 驚いた伝兵衛でしたが どうにもできず、とうとう横溝官左衛門と争ううち 横溝官左衛門 を殺してしまい この場を逃げ出すのでした。 第二場 堀川与次郎内の場 舞台は京・堀川 お俊の実家、兄・与次郎と母・ぎんの家です。 四條河原の事件で伝兵衛がお尋ね者になってしまったので 深い仲であったお俊は堀川 の実家に戻されていました。 堀川の実家は 兄・与次郎が猿廻し、目の不自由な母・ぎんがご近所に三味線などを教 えることで 細々と暮らしています。 母親のぎんが稽古に来ていた子供に「鳥辺山」を教え終えたところへ 与次郎が帰ってき ます。 母・ぎんは目が不自由なうえに長く患っていることを詫びるのですが 親思いの与次郎は 気づかっていろいろと景気の良い話などするのでした。 互いに気づかいながら暮らしている二人でしたが 今は、廓から戻されているお俊の事が 気がかりです。 気の弱い与次郎は人殺しの伝兵衛が恐ろしく また、お俊と心中にでもなりはしないかと 案じています。 お俊は二人の様子を見て もし、伝兵衛が尋ねて来たら説得すると言い すでに書いてあ った‘退き状‘を差し出すのでした。 ‘退き状‘を見て安心した与次郎と母親が寝静まったころ 人目を忍んで伝兵衛が尋ねて 来ます。 お俊は明かりを消して外に出ますが 物音に気付いた与次郎が起き出し急いでお俊を家 の中に引き入れ 母親を呼びます。 しかし、暗闇であったため 中に入れたのはお俊ではなく 伝兵衛でありました。 取り違えた事に気付いて驚く与次郎でしたが お俊の‘退き状‘を差し出し もう、縁はな いと言うのですが その場で伝兵衛が読み上げた お俊の‘退き状‘は、与次郎と母親に 宛てた死を覚悟の‘書置‘でした。 母親は目が不自由、与次郎は文盲であったため 気付かなかったのでした。 お俊の本当の気持ちを知って 与次郎と母親は、お俊と伝兵衛をともに家に入れます。 与次郎と母親は、お互いに自害しようとするお俊と伝兵衛を止め 少しでも長く生きるよう 言い 二人のために祝言の祝の猿廻しを見せ 杯事をさせます。 祝言の杯が別れの水杯となる二人でしたが 与次郎は米飯を詰めた飯行李を持たせると 母親とともに、旅立ちを見送るのでした。 二人椀久(ににんわんきゅう) 椀屋久兵衛:富十郎 松山太夫:菊之助 舞台は人気のない浜辺 ここに座敷牢から抜け出した椀屋久兵衛がやって来ます。 久兵衛は大阪の豪商ですが なじみの遊女・松山太夫のもとに通いつめ ついに座敷牢 に入れられてしまいます。 松山太夫を恋慕う久兵衛は正気を失い 座敷牢を抜け出して、さまよいながら浜辺まで来 たのでした。 松山太夫のことを思いながらさまよう久兵衛は 昔を懐かしみながら浜辺の松の根元で まどろみます。 すると、そこに現れたのはかつての松山太夫でありました。 久兵衛は恋しい松山太夫に再会し 二人でかつての廓での日々を思い出して楽しく踊る のでした。 久兵衛が松山太夫の打掛を羽織り 松山太夫に自分の羽織を着せ掛けます。 そうして連れ舞、また廓の賑わいを踊ります。 やがて 松山太夫は姿を消し 一人浜辺に残った久兵衛は 松山太夫が幻であったこと に気付き 呆然として泣き崩れるのでした。 水天宮利生深川(すいてんぐうめぐみのふかがわ) 筆屋幸兵衛 船津幸兵衛:幸四郎 車夫三五郎:歌六 お雪:壱太郎 お霜:米吉 金貸因業金兵衛:彦三郎 萩原妻おむら:秀太郎 第一場 浄心寺裏貧家の場 舞台は深川の船津幸兵衛の家 ここへ乳飲み子の幸太郎を抱いて幸兵衛が筆の商いか ら帰って来ます。 直参の武士であった幸兵衛は明治維新で侍ではいられなくなり筆職人をしていますが 妻を亡くし、目を患う姉娘のお雪と妹娘のお霜 乳飲み子の幸太郎の三人の子供を抱え 貧しい暮らしをしています。 幸兵衛は商いの途中でお腹を空かせて泣く幸太郎に 先ごろ子供を亡くした、剣術指南 萩原良作の妻・おむらから乳を貰い 金と幸太郎の着物も貰います。 昨日は姉娘のお雪が、情け深い財産家から金を貰っていたので これは水天宮のご利益 に違いないと 幸兵衛は買ってきた水天宮の‘碇の絵‘を飾ります。 しかし、このところへやってきたのは 貸した金を取り立てにきた金貸し金兵衛でした。 幸兵衛の頼みも聞いてはもらえず お雪が昨日貰った金も含めて有り金と、幸太郎の着て いた着物まで持っていってしまいます。 折しも隣の家からは子供の誕生祝に清元が招かれ浄瑠璃が聞こえてきます。 幸兵衛は落ちぶれたわが身を嘆き ついに子供を道連れに親子四人で死のうと決心する のでした。 ところが、幸兵衛は けなげなお雪やお霜 何も知らずに微笑む幸太郎を見て 正気をなく してしまいます。 正気をなくした幸兵衛は長箒を振り回し、「船弁慶」を踊りだすと 駆けつけた長屋の人を 長箒で叩き ちょうど乳を飲ませに来て幸太郎を抱きかかえた、おむらから子供を取り上 げると 水天宮の碇の絵を持って、幸太郎を抱えたまま外へ飛び出してしまいます。 第二場 海辺河岸身投の場 幸太郎を抱いて飛び出した幸兵衛を 車夫の三五郎が追いかけますが 幸兵衛は幸太郎 を抱いたまま身投げしてしまいます。 しかし三五郎が川に飛び込み幸兵衛と幸太郎を助けるのでした。 助けられた幸兵衛はようやく正気に戻り 幸太郎も無事であったのは 水天宮のおかげと 喜びます。 駆けつけた娘のお雪とお霜も幸兵衛の無事を喜び お雪は水天宮の碇の絵が見え、目も 良くなったのでした。 |
☆「十三世仁左衛門十三回忌追善狂言」の「 お俊・伝兵衛 近頃河原の達引(ちかごろかわらのたてひき)」は全三段の世話浄瑠璃です。 歌舞伎の舞台になったのは1798年だそうですが 原作に沿った今の舞台の様になったのは十一世仁左衛門からです。 この舞台の「堀川与次郎内」は「片岡十二集」の中の一つです。 参考:http://www005.upp.so-net.ne.jp/kasui/ie10.htm (トップ:http://www005.upp.so-net.ne.jp/kasui/index.html) 全三段の「近頃河原の達引」は 上の巻き:祇園・揚屋 中の巻き:四條河原・堀川 下の巻き:道行・聖護院 の六場で、歌舞伎では中の巻きを上演し とくに、「堀川」がよく上演されるのだそうです。 参考:三月筋書き カブキ101物語 「四條河原」では和事風な感じで お俊と伝兵衛の様子が描かれ ここから、後のストーリーの発端になる伝兵衛の横溝官左衛門殺害まで上演されます。 ここは、舞台を観ていても‘いかにも‘といった感じの和事です。 今回は伝兵衛が藤十郎さんでございまして たぶん、いま この和事の伝兵衛 藤十郎さんが一番いいのだろうな〜と思いました。 スゴク良かったです。 で、まず幕開き舞台は四條河原でここに花道から出てくる藤十郎さんの伝兵衛のカッコいいこと! お俊に会うのにウキウキって感じがいいですね。 ここへ後に上手から秀太郎さんのお俊が来るのですけれど とっても可愛らしいのです。 ど〜してこれがあの「輝虎配膳」の越路と同じ人かねって思ってしまいます。 お俊と伝兵衛が二人並んでジャラジャラしながら話しているだけの舞台なのですが 存在感がスゴイです。 客席で観ていてドキドキするくらいお二人とも艶っぽいんですね。 お俊が立ち去って 入れ代わりに團蔵さん・横溝官左衛門がやって来るのですが 團蔵さん「ぶぁかめ〜」ってチョッとTVっぽくないですか? でも、私はケッコウいいなと思いました。 ‘らしさ‘があるのです。 伝兵衛と横溝官左衛門の立ち回りは 一つひとつ決まりながら 下座にのっての立ち回りとなります。 立ち回りの後の伝兵衛の花道からの引っ込みが 羽織を裏返しで着て‘いかにも‘の感じです。 綺麗です。 ここの花道での下座音楽はBGM的に効果が考えられた感じでございまして 舞台の立ち回りには‘秋‘ そうして逃げていく時の花道では‘冬‘の「雪見酒」という曲なのだそうで 心情を表しているのだそうです。 裏返しの羽織でも藤十郎さん、和事の艶っぽさがあるんですね。 ようやく舞台が「堀川」になって与次郎・我當さんと母親の吉之丞さんの舞台になります。 「堀川」は お俊・伝兵衛の二人を見送る与次郎と母親のお話です。 義太夫にのってお話は進みますが 舞台上での展開はリアルです。 幕開き、吉之丞さんと龍之助さんが舞台に出ているのですけれど 竹本は清太夫さんで 低い声の清太夫さんと、マダ声の高い龍之助さんの掛け合いは面白いです。 この場面で龍之助さんのお役の娘(おつる)が唄っているのは「鳥辺山」 また、後半の猿回しで使うのが「曽根崎心中」でございます。 どちらも‘心中物‘でありまして お俊と伝兵衛のこれからを暗示しているわけでございます。 でも・・・二人の門出の祝の猿回しに「曽根崎心中」って言うのも けっこうスゴイかな〜なんて思います。(笑) この「堀川」は義太夫でお話が進んでいくのですけれど 掛け合いがあったり 途中で三味線が二挺(ちょう)になったりと 聞きどころもたくさんございます。 龍之助さんが立ち去って入れ違いに花道から与次郎が出てまいります。 2月の芝翫さんと同じ様に(同じ猿使いですよね)お猿が肩につかまっています。 このお猿、可愛くて 場内から‘かわい〜‘なんて声が聞こえたりしました。 与次郎の我當さん 舞台に来て、家に入ってから母親を慰めるまでの間 じつに細々と所帯じみたことを段取りよく進めていきます。 お猿を小屋へ入れたり、脚絆のホコリを取ったり、着物の裾をはたいたり(お尻だけ外に出してパタパタするのですが、なんとも愛嬌のある感じがいいのです)、懐から出したお米を桶に移し変えたり、などなど・・・。 竹本にのって進めていくので歌舞伎らしく観ていられるのですけれど 舞台はとてもリアルな動きで進んでいきます。 なんだか観ていて 毎日のお片付けやらお掃除やらを思い出してしまうのでした。(~_~;) ここにお俊は伝兵衛のことで戻されていて 与次郎や母親の‘わからない‘から生じる恐怖とか疑いとかは 観ていて客席から笑いが起こったりもするのですが 逆に‘かわいそう‘な感じがするのでございます。 真面目すぎて この事態が‘お気の毒‘なのでした。 伝兵衛が来てしばらくは与次郎のこっけいさが笑いを引き起こすのですが けして道化ではなて‘わからない‘と‘真面目‘からくる可笑しさなので 裏返しに‘寂しさ‘とか‘つらさ‘とかが透けて見えてくるようです。 我當さんの一生懸命が、そのまま与次郎の一生懸命になっていました。 そんな生きること、生活、暮らしに懸命な与次郎と母親に対して お俊と伝兵衛は‘物語‘を生きているようです。 現実と物語が混在しているみたいです。 与次郎は義太夫にあわせて細々と身の回りの事をリアルに見せるのですが お俊は義太夫にのってクドキになるのですね。 なんか、チョッと面白いと思いました。 互いに再会を喜ぶお俊と伝兵衛の後ろで セッセと布団を片付ける与次郎 与次郎はボケで布団を片しているのではありません。 ここに現実の暮らしがございます。 与次郎が二人のために猿回しを始めるあたりで三味線が二挺(ちょう)になります。 このお猿さんは 操り人形になっておりまして 昔は子供がやったり、本物のお猿が出たりしたそうなのですが 十一世仁左衛門が今の様な操り人形にしたのだそうです。 舞台のお猿も可愛いですが 竹本も聴きどころでございます。 旅立つお俊・伝兵衛のそろいの黒地の衣装が綺麗だな〜と思いつつ幕でございました。 与次郎と母親のボロボロの衣装と お俊・伝兵衛、二人の‘絵‘の様に美しい衣装 まったく、‘現実‘と‘物語‘を並べたような幕切れでございます。 全体としては やはりまだ初日から3日目でございますので 「堀川」での間合いがチョッとずれていたかなっと思うところもありましたが これは後々落ち着いてくるのでしょうし そうしたら、もっとノリのいい舞台になると思います。 「四條河原」はワタクシは‘花まる‘だと思います。"^_^" ☆今回の、「二人椀久(ににんわんきゅう)」は1951年(S26年)に初代尾上菊之丞が振付した舞台でございまして 今まで、富十郎さんが雀右衛門さんとともに長い間、数多く踊り続けてきた舞踊でございます。(S27年から本興行で26回上演されたうち14回が富十郎さんと雀右衛門さんでございます。) で、それが今回 椀屋久兵衛に富十郎さん 松山太夫を初役で菊之助さんという顔合わせでの舞台となりました。 菊之助さんは先月の玉三郎さんとの「京鹿子娘二人道成寺」 今月の「二人椀久」と 頑張る舞台が続きます。(^^ゞ 舞台全体の感じは かなり躍動感があるというのか、スピード感があるというのか、テンポがいいというのか・・・若さのある舞台です。 筋書きに書いてございましたけれど 富十郎さんが「私も二十歳代の頃を思い出して踊ります!」と、おっしゃられたとおりの舞台でありました。 で、今月・夜の部 「二人椀久」は一番の出来だったと思います。 菊之助さん綺麗でした。 舞台中央でせり上がってきた時、場内から‘わ〜‘って声が上がりましたもの。 やはり‘華がある‘というのは大事なことかな〜と思います。 今回が初役で まだまだお若いですから 遊女にしては‘艶っぽい‘というより‘元気で可愛い‘感じでしたけれど(笑) これから楽しみです。 今回の菊之助さんの松山太夫は‘明るい‘松山太夫でした。 衣装が白っぽい感じの打掛だったからよけい華やいで見えたのかもしれません。(細かい柄まで見そこねました(~_~;)) 何と申しましょうか 内側からにじみでてくる様な‘艶っぽさ‘‘色っぽさ‘はマダあまり感じられなくて 八文字も艶っぽい八文字ではなくて‘可愛らしい‘八文字です。 全体に キビキビと元気な松山太夫で(笑) 廓の賑わいを踊る早間の曲では富十郎さんと とても楽しそうな感じで踊っていらっしゃいました。 女形のしっとりとゆっくりめのやわらかな曲線的な感じよりは やはり‘元気な女の子‘でございます。 でも、お若いのですから お若く見えてもいいのだと思います。(^^ゞ 富十郎さんも けして、かばっている感じではなくて 大きくて、ガッシリ組み合っているみたいでした。 グングン舞台を引っ張っていくのがわかります。 観ていて舞台全体がシッカリ納まって篤みを感じるのは富十郎さんの力かと思います。 富十郎さんは もう、はじめの花道の出のところからス〜っと引き込まれる感じです。 正気でない久兵衛ですが うつろな寂しげな、フワフワしたような様子が 心がどこかに飛んでいるのだな〜と感じさせるのです。 なので、幻であっても松山太夫が現れてからの生き生きした踊りは観ていて心地よいです。 とくに今回は菊之助さんを意識して 若さある早いテンポでありましたので ノリがよかったです。 さらに 幕切れ前の松山太夫がいなくなって‘あれ?‘って感じで捜すところなどは ‘あ〜せつないな‘っと思ってしまいます。 でも、幻なわけなので 見つかるはずもなく 一人浜辺で倒れ伏す久兵衛の寂しい雰囲気がなんとも‘悲しげ‘というのか 後に残ります。 とにかく・・・サスガうまい!です。 この舞台は見応えあると思います。(^^ゞ で、まあ・・・どうでもいいことなのですけれど・・・ ‘お椀屋さんの 久兵衛さん‘→‘椀屋久兵衛‘→‘椀久‘ 日本人って楽しいですよね〜。"^_^" ちなみに「二人椀久」の「二人」は 松山太夫が連れ舞を踊る時に 久兵衛の羽織を着て久兵衛と同じ所作で踊るからでありまして 「二人道成寺」が白拍子が二人であったのとはチョッと違うのでございます。 ☆「水天宮利生深川(すいてんぐうめぐみのふかがわ) 筆屋幸兵衛」は1885年に初演された舞台でございまして 河竹黙阿弥の作であります。 明治維新の後の明治初期を描いた‘散切もの‘といわれる狂言です。 なので舞台も 江戸風の衣装で日本髪の人や、洋服で散切り頭の人などが混じっているのです。 ‘古新しい‘みたいな感じなのでございます。 舞台の演出なども凝っておりまして 隣の家から聞こえる誕生祝の清元‘余所事の浄瑠璃‘が上手に使われていたりします。 もともと黙阿弥の舞台でございますから 台詞のノリもいいはずでしょうし、見た目も‘時代物‘‘世話物‘といった感じとは少し違った‘古新しい‘の面白さもあるのでしょう・・・が、イマヒトツな感じでした。 まず、舞台が「堀川」の与次郎の家とほとんど変わらないのです。 間に「「二人椀久」を挟んで また「堀川」に戻っちゃったみたいです。 これは、ソンですね。 いったい誰が演目を決めて並べたのでしょうね。(^^ゞ それと、今回は後半の身投げした後が少し省略されているようで 最後のお話の展開がチョッともの足りないと申しましょうか、工夫がイマヒトツと申しましょうか、そんな感じでございます。 何でもかんでも‘水天宮‘というのもね・・・。 また、幸四郎さんが幸兵衛を初役でお勤めということですが 筋書きを見ますと他の方も初役の方ばかりでございまして これで、3日目に観に行っておりますのでマダマダ舞台の上はタドタドなのでございます。 舞台や衣装が派手で、パーット見せる様な感じではございませんので 台詞の流れやタイミングなどのノリが良くないとイマヒトツなのでございます。 で、すみません。m(__)m この舞台、観ていてだんだん意識が薄れてしまいました。 途中、幸四郎さんの幸兵衛と 娘のお雪・壱太郎さん、お霜・米吉さんのお三人でなにやら暗く話をするところがあるのですけれど その間、大きな動きがあるわけでもなくて ただただ、一本調子の高い声の台詞を聴く事になるのです。 つらいな〜。 3日目のつらさでしょうか イッパイイッパイって感じでした。 それに どうも中途半端な感じのお話なのですね。 暗くて悲劇になるでもなく、かといって面白くて笑うにはノリがイマヒトツ良くなくて、さらには最後が省略されているために取って付けた様な唐突な感じの展開だし 日が浅い事もありマダ台詞が入っていなくて流れが止まるし、どうもまとまっていないのですね。 いったいどうしたいんだろう?って思いながら観ておりました。 後半、秀太郎さんが舞台に出て なんだかホッとしました。 急に舞台がドッシリしたみたいで‘助かった〜‘(笑)って思いました。(^^ゞ この舞台はチャンスがあれば もう一度トライしてみたいと思います。 |